■とんねるずの番組が制作できなくなるワケ
2024年11月8日と9日、とんねるずの石橋貴明(63)と木梨憲武(63)が東京・日本武道館でワンマンライブ「とんねるず THE LIVE」を開催。ライブのチケットは即完売。各日9000人、計1万8000人を動員して大成功を収めた。
「石橋さんのみが出演している『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』(フジテレビ系)は特番として定期的に放送があり、24年12月7日放送回も、テレビ各局が重視している13~49歳のコア視聴率は6.3%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)と非常に高かったんです。
ただ、“今後、とんねるずさんは厳しくなる”とフジテレビ内部ではもっぱらです。それは、彼らがフジテレビの“日枝・港体制”に支えられていたからですよね。昨年11月の武道館ライブにも、両者は来ていたといいますね」(前出の民放キー局関係者)
中居正広氏(52)が起こした女性トラブルにフジテレビ幹部も関与していると報じられ(同局は否定)、一連の対応を受けてフジテレビから約80社のスポンサー企業が撤退。1月27日に局上層部が記者会見を行ない、一連の責任を取って港浩一氏(72)が社長を辞任することが発表された。
「“フジのドン”と称されるフジサンケイグループ代表の日枝久取締役相談役(87)も世間、株主から厳しい目で見られていて、6月の株主総会で辞任する可能性が言われていますよね。
すでに港氏は辞め、“日枝・港体制”は崩壊したわけですが、このことにより“とんねるずはもう厳しい”ともっぱらです。それは、とんねるずの番組は制作費がかかりすぎるから。24年10月の特番もそうでした」(前同)
24年10月19日、とんねるずの冠特番『とんねるずの2億4千万の大陸スペシャル ライブ裏側初公開&密着』(フジテレビ系)が放送された。
番組では日本武道館でのライブに向け、石橋はアメリカ・ロサンゼルスに飛び、当地で歌やダンスのレッスンをすることに。その合間、大谷翔平選手(30)が出場するドジャースの試合を2試合観戦し、「ロスに来たのは大谷選手の試合を観に来たかっただけでは?」とディレクターがツッコミを入れる、という展開となった。
「石橋さんは、ロサンゼルスまでファーストクラスで行ったそうですよ。同特番に象徴されるように、とんねるずの番組は、制作費の使い方が基本的にバブルのときのノリ。長らく続くテレビ不況で番組予算がどんどん削減されているなかで、ロスまでの移動にファーストクラスを使われたら成立しないわけです。
ロスまでのファーストクラスの往復代金は、後に制作会社を通してフジテレビに請求がくることになるわけですが、結果、視聴率がそこそこ取れても番組は赤字になってしまうと。それでも、これまでは港氏の後ろ盾があり、“社長案件だから仕方ないよね”で、処理できていたんです。
しかし、港氏が退場して日枝氏も辞める可能性が浮上。そんな状況下で、フジ局内では“とんねるずの番組はもう作れない”という話がされていると。『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』はフォーマットがしっかりあって数字も取れるので終わることはないのでしょうが、昨年10月のような特番は、もう制作されることはないと見られています」(同)
1980年代から第一線で活躍してきたダウンタウン、とんねるずという東西の大物コンビがいよいよテレビ界から消え、1つの時代が終焉を迎えることになるのだろうか――。