阿部寛(60)が主演を務めるTBS日曜劇場『キャスター』(日曜よる9時~)の第2話が、4月20日に放送された。
連続ドラマ『キャスター』は、民放テレビ局「JBN」の報道局を舞台にした社会派エンターテインメント作品。型破りなキャスター・進藤壮一(阿部)が視聴率低迷に悩む報道番組「ニュースゲート」のメインキャスターに就任し、まだ若手社員の総合演出・崎久保華(永野芽郁/25)ら周囲を巻き込みながら真実を追求し、社会の闇を暴いていく物語。
第2話では、全日本バレーボールのエース選手・名和渉(鈴木貴之/35)がスポーツ賭博の容疑をかけられる。一度は疑惑が晴れたが、今度は八百長に関与している疑いも浮上して――という騒動が描かれた。
「『キャスター』は、初回(4月13日)の世帯視聴率が14.2%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と高い数字でスタートしました。この数字は前クールに同枠で放送されていた松坂桃李さん(36)主演の『御上先生』の初回12.2%よりも2%も高い数字です。
そんな『キャスター』は、良くも悪くも“王道の日曜劇場ドラマ”という感じ作品。主人公に秘密があり、最終的に大きな目的を達することになる感じのど真ん中エンタメ作品。一方で、テレビ局の報道番組が舞台の作品としてちょっとリアリティがないな、と感じるところが多々あるんですよね。
まず言えるのが、永野さん演じる崎久保の存在です」(『キャスター』を視聴している民放キー局関係者)
崎久保は若くして報道番組「ニュースゲート」の総合演出に抜てきされた、“バラエティ畑出身で会長賞をもらったこともあるヒットメーカー”。
「いくらバラエティで活躍していたといっても、若手社員が報道番組の総合演出(制作面のトップ)になるというのはフィクションが過ぎます。また、総合演出の彼女のサポートがあるとはいえ、新藤(阿部)が毎回のように独断で、いきなり事前説明のないVTRを生放送で流すというのも、現実ではあり得ません。
また、第2話に関しては、業界を知る人間からすると不自然な描写も多かったですね」(前同)
第2話の冒頭では、北大路欣也(82)演じる内閣官房長官が“ぶら下がり”で大勢の記者たちに話す場面があったが、
「官房長官が記者たちに話す場は会見室です。ドラマのようなぶら下がりは、総理が時々やることはありますが……まあ、リアリティはないですね」(同)
また、第2話ではスポーツバーに警察の捜索が入り、そこで「ニュースゲート」の看板アナ・小池奈美(月城かなと/34)も任意同行されていたことが拡散され、番組に電話が殺到してしまう、という場面があったが、これにも不自然なところがあるという。
「社内からの電話ならともかく、いきなり番組宛に外部から電話が鳴るのはあり得ません。あれだと、番組の部屋の電話番号を公開しているとしか考えられない。そんなことはあり得ないです」(同)
さらに、第2話では報道局の現場で、多くの報道部員が参加し、ホワイトボードに堂々と書き込んでバレーの試合結果を予想して賭けを行なうという描写もあった。これはギャンブルに該当しないのか、と感じた面々に、法律に詳しい清掃員・鍋田雅子(ヒコロヒー/35)が「いっときの娯楽を供するものを賭けたにとどまる時はその限りではない」と、違法賭博ではないことを説明してフォローを入れるという描写もあったが、ここにもツッコミどころが。