■SMAPの曲が流れただけでSNSがザワつく時代に

 二宮がカバーする『夜空ノムコウ』はSMAPの27作目のシングル(1998年1月発表)。グループ初のミリオンセラーシングルも達成した、SMAPの代表曲のひとつである。

「SMAPファンにとっても思い入れの強い曲ですよね。しかし、SMAPが16年末に解散してから、木村拓哉さん(52)がソロライブで歌ったことはあれど、複雑とされる権利問題もあって、歌番組で当時の映像が流れることすらなくなってしまった。

 SMAPの曲の取り扱いはファンの間でもデリケートな話題でしたが、中居さんの引退後、それが加速した感もあります。最近では、『世界に一つだけの花』(02年7月)が、話題になりました」(前出のワイドショー関係者)

 4月10日放送の『ミュージックジェネレーション』(フジテレビ系)では「あの年カラオケで一番歌われた曲」という、95年以降の各年のベスト3を紹介する企画が放送された。そこでは『世界に一つだけの花』が03年と04年の1位として紹介されたが、音源のみで映像が流れることはなかった。

 また、同月17日には『この世界は1ダフル』(フジテレビ系)で「国民1万人に聞いたフジテレビのドラマ主題歌ランキング」が放送された際、草なぎ剛(50)主演の『僕の生きる道』(03年1月期)が紹介され、ドラマの映像つきで主題歌として『世界に一つだけの花』が取り上げられたことでファンを喜ばせたが、

《中居正広の歌声はいいの?と、出演者とかは思ってそう。色んな意味で》
《僕の生きる道の映像流れたやつ観てやっぱりSMAP勿体なかったなあと思ったサブスク解禁して欲しかったなんて事してくれたんだよ中居氏》
《今じゃ中居正広の問題でテレビ局じゃ曲すらタブーだもんね。 結構攻めたね》

 といった、中居氏の問題を連想する声も出てしまっていた。

 ちなみに、『世界に一つだけの花』はシングル盤とアルバム盤でメンバーの歌割りが違い、ドラマ『僕の生きる道』の主題歌として用いられたのはややマイナーなアルバム盤の方だった。そのため事情を知らない一部視聴者から、“不祥事のせいで中居氏の歌声がカットされている”と誤解する声も上がっていた。

「元メンバーの所属事務所が違うことなどでSMAPの楽曲はただでさえ権利問題が複雑とされているのに、中居さんが大きなトラブルの末に引退したことで、もう、SMAPの歌唱映像がテレビで扱われることはないでしょう。

 国民的グループであるSMAPの存在が“歴史から消えていってしまうのでは……”とファンが懸念しているなか、二宮さんが彼らの代表曲『夜空ノムコウ』をカバーした。それに、一部のファンが、嬉しいでもない、悲しいでもない、非常に複雑な感情を抱いてしまうのは理解できます」(前同)

 二宮は、24年2月から同3月末まで『だれかtoなかい』(フジテレビ系/25年1月末終了)で中居氏とダブルMCを務めたばかり。彼の中にも、さまざまな想いがあることだろう。