自宅、会社、ショッピングセンター…。日本のトイレに行けば、温かい便座とお尻を洗う水流が出る『温水洗浄便座』が迎えてくれることがほとんどだろう。国内外問わず、その人気は白熱している。

「1980年にTOTO株式会社が『ウォシュレット』を発売してからというもの、日本人にとって温水洗浄便座は必需品となりました。以前から東南アジアを中心に水流でお尻を洗う『ハンドシャワー』はあったものの、あくまで指で洗うサブの立ち位置。水だけで綺麗に洗う温水洗浄便座は、マドンナやレオナルド・ディカプリオが“来日して感動した”と絶賛するほど、革新的な開発だったんです」(生活情報誌ライター)

 日本が世界に誇るトイレ技術。しかし、ここ最近は国内の若者を中心に“ある不安”を訴える声も出ているというのだ。

「“ノズルから出る水が不衛生なのでは”という懸念があるようです。インタワイヤード株式会社の運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』によると、20代の57%が温水洗浄便座を使用していないと回答しました」(前同)

 実際にどれほど衛生的なのだろうか。草間かほるクリニック院長の草間香氏は以下のように語る。

「温水洗浄便座は、お尻を清潔に保てるという点でとても良いものです。さらに、メーカーもノズルの洗浄や除菌水などの取り組みに注力しているため、衛生面も年々向上されているはず。

しかし、菌ごとに除菌の対策ができているわけではないことや、不特定多数が使用する便座では管理状況がはっきり分からない手前、完全に感染症のリスクがないとは言い切れません」