■“お付き合い”で続いてきた番組が終了

 “お付き合い案件”――。

「強大なパワー、影響力を持っていた旧ジャニーズ事務所との良い関係をキープしたいから、フジテレビに限らず、テレビ各局は、視聴率がそれほど取れるわけでもない旧ジャニーズタレントの番組もやっていたんです。大型音楽番組や大きな特番、また勝負をかける連続ドラマなどで優先的に旧ジャニーズの人気タレントに出てもらいたい――そうした思いがあるから続いてきた“お付き合い”。

 しかし、ジャニーズ事務所は消滅し、旧ジャニーズは大幅にパワーダウン。もう“お付き合い”をする必要がなくなったんです。ジャニーズへの忖度も問題となったので“お付き合い”が継続するのもまずいし、深刻なテレビ不況もあり、“お付き合いする”余裕もなくなった、というのもリアルなところかもしれません」(前出の制作会社関係者)

 2月28日、TBSは旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査委員会の「外部委員からの提言」の実行策を紹介している。そこには「芸能事務所に対する特別な配慮を排します」という記述があるが、

「フジテレビや他局もそれは同様でしょう。実際、フジテレビの場合、今回『トキタビ』(土曜昼11時53分~)と『KinKi Kidsのブンブブーン』(土曜昼11時21分~)が終了するまでTOKIOは24年半、KinKi Kidsは27年半レギュラー番組を持っていましたが、近年の数字は取れておらず、“惰性で続いてきた”と厳しく言う人もいるくらいです。そうした“お付き合い案件”が、まとめて今春の改編で終了したということでしょう」(前同)

※画像は『トキタビ』の公式X『@tokitabi_info』より

 一方のTBSの今春の改編はどうなのか。

「まず、『それスノ』が継続する理由はシンプルに“数字が取れるから”です。テレビ界が今、最重要視している13~49歳のコア視聴率が好調で、2月23日放送の2時間SPはコア5.2%と非常に高いものでした。

 一方で、終了となる『冒険少年』は1月29日放送の3時間SPが2.7%。めちゃくちゃ悪いというほどではないでしょうが、ティーン層、ファミリー層を狙った番組作りをしていても、『それスノ』のようには数字が取れていなかった」(前同)