埼玉県警などは5月23日、元格闘家のエンセン井上(本名:イノウエ・エンセン・ショウジ)容疑者(57)を麻薬取締法違反(輸入)容疑で逮捕。格闘技ファンからは落胆の声が上がっている。

 エンセン容疑者は、4月18日にアメリカ・ハワイ州から麻薬成分を含んだチョコレートを国際宅配便でさいたま市の自宅に発送し、同24日に成田空港に到着させた疑い。空港で東京税関が発見したという。ニュージーランド国籍で妻のノマッキャン・サラ・ジェーン容疑者(37)と共謀したとされる。

 警察によると、A4サイズの封筒にチョコレートバー6本などが入っており、東京税関が調べたところ、そのうち1つのチョコレートから麻薬の成分が検出されたという。チョコレートは市販の商品のパッケージに入れられており、中身を詰め替えて発送されたとみられている。

※画像はエンセン井上の公式X(ツイッター)『@ensoninoue』より

 エンセン容疑者は初代修斗世界ヘビー級王者で、1999年に総合格闘技イベント「PRIDE」に初参戦。「大和魂」のキャッチフレーズで、イゴール・ボブチャンチン(50)、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(47)、マーク・ケアー(55)などの世界トップクラスのファイターたちと激戦を繰り広げた。

 2008年12月に大麻取締法違反で執行猶予3年の判決を受けたのち、2010年4月に約6年ぶりに総合格闘技に復帰。近年は格闘技イベント「BreakingDown」に携わっていたほか、元大相撲の十両・貴ノ富士で弟子のスダリオ剛選手(27)の育成に取り組んでいた。