秋にかけて襲い来る台風や、南海トラフ巨大地震。予期せぬ事態に備え、インスタント食品を家に置いておくのは必要不可欠。

 中でも保存食の代表選手として挙げられる“袋麺”。自宅で手軽においしく、おなかを満たせるとあって、国民に長い間、愛されている。

「日本即席食品工業協会によると、2023年に製造された袋麺は18億食以上。さらに62か国に計1億食が輸出されています」(グルメ専門誌記者)

 カップ麺の消費量、37億食に対して半分ほどだが、「袋麺にはカップ麺では味わえない楽しみがある」と、TVチャンピオンのインスタント麺通選手権で優勝経験のある、即席麺評論家の大山即席斎氏は話す。

「自分で具材をカスタムできるのがいい。そんな遊びしろがあるところが袋麺の魅力です」(大山氏)

 そこで、王道の味・しょうゆ味の激うま袋麺を大山氏にランキング化してもらい、魅力を語ってもらった。

■インスタントの概念を覆すレベル

 第3位に選ばれたのは『日清これ絶対うまいやつ♪プレミアム背脂醤油』。22年に発売された商品だ。

「王道の袋麺の味に、背脂のパンチをプラスした、ガテン系です。あっさり食べられる袋麺に革命をもたらした一品ですね」(前同=以下、大山氏)

『日清これ絶対うまいやつ♪プレミアム背脂醤油』は袋麺に革命をもたらした一品 ※撮影/編集部
『日清これ絶対うまいやつ♪プレミアム背脂醤油』は袋麺に革命をもたらした一品 ※撮影/編集部

 第2位は世界にも、その実力を示す『出前一丁(日清)』がノミネート。

「ゴマの風味が香港で大ヒット、香港ではレストランのメニューに出前一丁の麺が出るほどです。実際、料理が出てきたときは、皿と器にパッケージの袋が挟まっていました(笑)」

 その出前一丁をしのぐのが第1位『日清ラ王 醤油』。

「なんといっても麺のクオリティが高い。袋麺でプリプリとした食感を味わえるのはラ王だけです。インスタントの概念を覆すレベルです」

 日本のしょうゆ袋麺は世界中で愛されている。

大山即席斎(おおやま・そくせきさい)
1980年、大学進学で始めた自炊生活の中でインスタント麺の魅力に気付く。1981年に発売された明星中華三昧の美味しさにはまりインスタント麺生活が加速。1995年にテレビ東京「TVチャンピオン第1回インスタント麺通選手権」で優勝。以降毎日インスタント麺生活に突入。現在は年間700食インスタント麺を食べ、通算20000食以上のインスタント麺を食べて業界の動向をキャッチアップしている。「マツコの知らない世界」「お願い!ランキング」等に出演。