多くの夏ドラマが最終回を迎え、日本テレビ系の土曜ドラマ『GO HOME〜警視庁身元不明人相談室〜』と『マル秘の密子さん』も最終回を迎えるが、そろって期待外れの低視聴率にあえいでいる。
午後9時枠の『GO HOME』は9話までの全話平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)は6.0%で、同枠ワーストを更新した前期『花咲舞が黙ってない』 の7.3%を下回っている。また、10時枠の『マル秘の密子さん』は9話までで4.6%と、前期『街並み照らすヤツら』の3.4%に次ぐ同枠ワースト2位が残念ながら見えてきた。
午後9時、10時と2枠連続でドラマ放送という、日本テレビの意欲的な試みは2期連続で芳しくない結果に終わりそうだ。その原因はーー?
まず、小芝風花(27)主演『GO HOME』は、身元不明の遺体の死の真相を明らかにし、関係者のもとへ帰す「警視庁身元不明人相談室」を舞台に、主人公・三田桜(小芝)と10歳上の同期・月本真(大島優子/35)の奮闘を描く。
ヒューマン系に警察モノをプラスした形で、この組み合わせは鉄板の作りに思える。しかしシリアスすぎるのを回避するため、コミカルな要素が入れられているのだが、そのバランスが悪かった。たとえば第6話で、被害者の友人が真剣に相談に来ているのに、その目の前で上司の利根川(吉田鋼太郎/65)を“おじさんイジり”してみたりとタイミングが悪く、ストーリーに入り込むのにノイズになっていた。
また、第5話で明かされた桜の過去が、現在の物語につながる芯になるのかと思えば、中途半端な形で終わってしまった。さらに、バディを組む真や、捜査官・堀口(戸次重幸/50)の過去も絡んできて、エピソードが散漫に。1話完結スタイルだからこそ、全体を貫く芯が必要なのだが、それが見当たらず。ここがしっかりしていれば、視聴率はもっと伸びたかもしれない。