防災の面で都民の安全を守る警視庁の警備部災害対策課。そのXの公式アカウントが、「意外と生活の役に立つ」と話題になっている。

 たとえば、2018年10月26日のポスト。この冬もインフルエンザが大流行しており、マスクが欠かせないが、メガネユーザーが頭を抱えるのは、マスクをするとメガネがくもること。ところが、この日の投稿では、マスクをしてもメガネがくもらない裏ワザを、写真とともに紹介しているのだ。

〈眼鏡の方は、「マスクをすると、自分の息で目の前が真っ白!」の経験ありませんか?解決方法は、マスクの上部を内側に折る、若しくは、マスクの内側にティッシュを添えるだけです〉(以降、引用はすべて警視庁警備部災害対策課のX公式アカウント@MPD_bousaiより)

 メガネユーザーの本サイト記者も実践してみたところ、「まったくくもらない」とはならなかったものの、かなり状態は改善した。

 毎日の台所仕事に使えるテクニックも投稿されている。食品用ラップを使う際、引き出し口がわからなくなりイライラした体験は誰にでもあるだろう。

〈輪ゴムをラップに巻いて手で左右に2~3回捻ると引き出し口を簡単に見つけられます〉(2020年11月24日)

 こちらも本サイト記者がさっそく実践。これまで悪戦苦闘していた作業も、このポスト通りやってみると、輪ゴム1本でものの10秒で解決してしまった。

 同様に、濡れた道を底の凹凸が少ない革靴やスニーカーで歩いていて転倒しそうになるイライラも、誰の家にもある“あるもの”一つでできる解決策がある。

〈雨の日濡れた路面で滑って転びそうになった経験があると思いますが身近なもので滑りにくくすることができます。それは靴底に絆創膏を貼る方法です。靴底のつま先とかかと付近に貼るだけで滑りにくくなります〉(2018年6月29日)

 コツは、貼る前に靴底の水分や泥をよく拭き取ることと、空気が入らないようしっかり貼ること。ちなみにXアカウントの「中の人」が試したところ、1日経っても剥がれることがなかったという。靴つながりでいえば、長距離を歩く際に疲れにくくする一工夫も抑えておきたい。

〈できるだけ足に負担がかからない方法をネットで調べたら、疲れにくい靴紐の結び方なるものを見つけました。革靴やスニーカーにも合う「パラレル」という結び方。足への負荷が分散されるそうです〉(2017年10月17日)

 普段の生活はもちろん、災害などで長距離の徒歩移動を余儀なくされた際にも役に立つ豆知識だ。普段使いの靴は「パラレル」で紐を結んでおこう。

 災害時に役立つライフハックといえば、こんなものも。育児で余った紙オムツ。トイレトレーニングも無事に終わり、お役ご免となったとしても、捨ててしまうのはもったいない。実は『簡易トイレ』として災害備蓄品に様変わりするのだ。

〈子供が成長して使わなくなった紙オムツを、簡易トイレに代用できるか試してみました。その結果、1Lの水を入れても全く漏れませんでした〉(2020年10月19日)

 なお、成人の平均的な尿の量は、1回200~300ml。1日分のオシッコをためておくことも不可能ではない。

 かように、生活のライフハックが満載の警視庁警備部災害対策課の公式Xアカウント。本来の目的の防災に関する情報も、もちろん抜かりがない。フォローしてみてはいかがだろうか。