日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。中高年には懐かしく、若者には新しい? レトロなフィルムカメラの魅力に迫った!
近年、デジタルネイティブ世代である若者たちの間で、フィルムカメラが再び注目を集めています。スマートフォンやデジタルカメラの普及により、写真撮影が手軽になった現代において、あえてフィルムカメラを選ぶ理由とは何でしょうか。
まず、フィルムカメラの魅力の一つとして挙げられるのが、「デジタルデトックス」の手段として活用されている点。スマホやSNSの過剰な使用による疲れやストレスを感じる若者が増える中、フィルムカメラはデジタル機器から距離を置く手段として注目されています。
フィルムカメラでの撮影は撮影枚数が限られており、現像するまで結果がわからないため、一枚一枚を大切に撮影する姿勢が求められます。このプロセスが、デジタル社会における情報過多からの解放感をもたらし、心地よい緊張感とともに撮影体験を豊かにしています。
また、フィルムカメラ特有の「エモさ」も若者を魅了する要因でしょう。フィルム写真は、デジタル写真にはない独特の色合いや質感を持ち、ノスタルジックな雰囲気を醸し出します。この「エモい」写真が、SNS上で共感を呼び、フィルムカメラの人気を後押し。「写ルンです」や「チェキ」などを含めて、アナログカメラならではの「一発勝負」の緊張感が若者世代にとっては新鮮に映っているようです。