■5年で消えたスタバの紙ストロー

 また2025年は、「原付バイク」の生産終了も話題となっている。特にホンダは排ガス規制強化や市場縮小を理由に、ガソリンエンジン搭載の50cc原付バイクの生産を中止する方針。原付は都市部での移動手段として長らく人気がありましたが、近年は電動キックボードなど新たなモビリティの登場で利用者が減少。郵便配達など業務用としては電動バイクへの移行が進められています。

 一方、登場からわずか5年で姿を消すことになったのが、スターバックスの「紙ストロー」。2020年から環境保護のために導入していましたが、2025年1月で提供を終了。導入当初は環境に配慮した取り組みとして注目されましたが、「すぐにふやけるのがストレスだった」「紙の味がコーヒーに移るのが嫌だった」「環境には良いけど、飲み物の味が変わるのは困る」といった不満の声も多く、結果として植物由来のバイオマスプラスチック製ストローへの移行が決定した格好です。

 決済サービスにも変化が訪れています。「LINE Pay」が2025年4月30日をもってサービスを終了することを発表。電子決済市場ではPayPayが圧倒的なシェアを獲得し、LINE Payはその競争に敗れた形です。

「LINE Pay使ってたけど、PayPayのほうがポイント還元が多くてお得だった」「サービスが終了する前に残高を使い切らないと」「LINE Payのクーポンが好きだったのに残念」といった声がネットでも散見され、惜しまれる声も多く見られます。

 一方、IT分野では「Windows10」のサポート終了が大きな衝撃を与えています。マイクロソフトは当初、Windows10が最後のOSであると発表していたが、2021年にWindows11をリリース。2025年にはついにWindows10のサポートを終了することとなりました。

 多くの企業やユーザーがまだWindows10を使用していますが、サポート終了後はセキュリティリスクが増加するため、早急なアップデートが求められています。

 このように2025年は多くのサービスや製品が終了し、まさに“変革の年”。一抹の寂しさもありますが、新たな時代に適応するためには避けられない変化とも言えます。今後も時代の流れに合わせて消えていくサービスと、生まれてくる新サービスの両方に注目していきたいところです。

トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。