■セキュリティーが厳格で「スーツケースNG」
また、TBSでは開幕に先駆けて、『世界ふしぎ発見! 春の3時間スペシャル』でなにわ男子の西畑大吾(28)、長尾謙杜(22)、大橋和也(27)の3人が「開幕間近の大阪・関西万博に世界初潜入」を行なった様子が3月22日に放送された。
「TBSでは、『世界ふしぎ発見』とは別に、万博開幕後に同地で『SASUKE』や『大晦日オールスター体育祭』のようなアスリート系の特番も検討されているようですね。そして、フジテレビからも同局の人気番組の“協力”があるのではないかと見られています。ただ、フジテレビは今、多くのスポンサー企業が撤退している状況で、不透明ではありますが……。
各局の各番組は、普段と違う場所での収録で大変ですが、局としては万博を盛り上げたい思いはあるでしょう。特別感のある企画は視聴率獲得も期待できる。ですが、万博内での収録はレギュレーションが厳しく、“あまりにも大変”となっているんですよね……」(前出の民放キー局関係者)
多くの来場者がいて、世界の要人も来る可能性がある万博を舞台に収録するにあたり、万が一にも事故や不祥事があってはならない。セキュリティー強化のために番組収録にあたっても事細かいルールが決まっているという。
「まず、スタッフだけでなく出演する芸能人にも厳しいIDチェックがあるといいます。これが、非常に厳格で、本当に細かい個人情報まで出さないといけなくて、極めて大変だといいますね。そして、入場の際の手荷物検査も非常に厳しくて、傘とスーツケースが持ち込み禁止になっているそうなんですよ」(前同)
傘は先端部分が鋭利で、場合によっては危険なものとなる可能性がある、スーツケースも不審物が仕込めることを考えると“NG”ということなのか……。しかし、番組収録の際にこれらが使えないのはスタッフとしては大変だろう。
「雨が降っても傘を差せないのはもちろん困るし、“スーツケースNG”ならヘアメイクやスタイリストといったかさばる荷物を持ち込むスタッフが頭を抱えますよね」(同)
あまりにも厳しいレギュレーション――小サイトは上記の話を博覧会協会に問いあわせたところ、傘は「会場内への持ち込み可能」とのことだったが、やはりスーツケースは「会場内への持ち込みは不可」ということだった。
「また、収録はすぐには終わらないですから、スタッフや出演者が食べるロケ弁が必要になってくるのですが、それも大変だといいます。
現在、テレビ番組の制作予算はどんどん削られており、番組スタッフはなるべく安価な業者に発注をかけることが多いですが、万博で公開収録する際には、万博サイドが指定する業者にロケ弁を発注する必要があるみたいで。それも、セキュリティー面を考えてのことでしょうが、そうなると、いつもより相当高値になってしまうそうで……それも本当に馬鹿にならないといいますね。
東京の民放キー局も、2005年の愛知万博以来、20年ぶりの日本での開催になる大阪・関西万博を盛り上げたいという思いがあり協力をするのでしょうが、現場スタッフからは“大変すぎる”と悲鳴上がっていますね。ある意味、民放キー局は被害者と言えるのかもしれません……」(同)
現場は四苦八苦しているという大阪・関西万博収録の裏側。番組スタッフの頑張りが、最終的に万博の来場者数増につながればいいが……。