■騒動の影響は甚大……フジの“ギャラ交渉”に変化
中居氏の女性トラブルで、最も大きな影響が及んでいるのがフジテレビだ。トラブルには同局の幹部社員も関与していると報じられており(フジテレビは否定)、同局の対応を巡り、約80社のスポンサー企業が撤退。3月末には第三者委員会からの報告がある予定だが、いまだにほとんどのスポンサー企業は戻ってきておらず大変な状況にある。
前出の制作会社関係者はこう話す。
「当然のことではありますが、多数のスポンサー企業が撤退したことでフジの番組の制作費がとんでもなく減っています。実は同局では近々、かつて人気を博した『平成教育委員会』を思わせるような教育系のバラエティ特番が予定されているといいますが、タレントへ支払うギャラの額、さらにはギャラ交渉の仕方にも変化が生じているんです」
フジテレビに限らず、テレビ局には各タレントに支払う“ギャラの実績”というものがあり、「ゴールデン1時間番組なら〇万円」という具合に前回いくら払ったかというデータが蓄積されているという。
「タレントにはその実績ベースでギャラが支払われ、仮に予算が厳しい場合には“今回は実績からマイナス2万円でお願いします”や、逆に余裕がある場合には“2万円上乗せします”といった話が番組放送後にされるわけです。ただ、基本的には実績通りのギャラが支払われる。
ですが今のフジテレビは、これまでの“実績”通りのギャラは支払えない状況にあるといいます。そのため、キャスティングの段階でスケジュールの確認と合わせて、“ギャラはこれになりますがいかがでしょうか”と事前交渉が行なわれているんです。ただ、その額は“実績”の6掛け、7掛けだといいますね……。
事前に交渉するのは、放送後に揉めないためですよね。何も言わなければ、タレント、プロダクションサイドは“実績”通りもらえると思っているわけで、後に払えない、となるとトラブルになるのは必至ですからね。大騒動を機に、ギャラの額だけではなく提示と交渉の仕方も変わったということです。
そうした話からも、やはりフジテレビの台所事情の厳しさがうかがえますし、スポンサーほぼなしの状態は1月末以降ずっと続いてしまっているわけで、4月以降の制作費はより厳しいことになっていきそうですよね……」(前同)
中居氏の引退から2か月ほどが経過したものの、テレビ各局への余波はいまだ大きいようだ。