■視聴者にはスケジュール問題がチラついてしまうように……

 橋本の忙しすぎる問題――特に、第16週と第17週(1月20日~31日)は、主人公の結(橋本)が顔見せ程度しか登場しない異例の2週間だったが、『おむすび』制作統括の真鍋斎氏は1月23日配信のWEBサイト『リアルサウンド』のインタビューで、俳優側のスケジュールもストーリーに影響していたことを認めている。

 そして、娘の花は登場シーンの大半が結と一緒に映っているシーンばかりなため、

《このドラマ、外で撮影って無かったのか 全てが室内の風景しかない》
《主演女優のスケジュールの都合で、上記三箇所(大阪の自宅と神戸の実家、商店街の理髪店)で一気にまとめて撮影したのかな?》
《展開を端折り過ぎなんだよ 花ちゃんのサッカーする シーンくらい撮影しなよ(中略)忙しい芸能人を主人公にするな》

 など、やはり橋本の多忙なスケジュール問題が作品の出来に影響を与えているのでは、という意見が増えているのだ。

「前々からXでは《#おむすび反省会》というハッシュタグで『おむすび』の脚本や演出にツッコミを入れる動きがありましたが、制作統括がインタビューで“スケジュール問題”を認めたことで、最近では、ストーリーがどうこう以前に、制作の裏側を考えて物語を純粋に楽しめなくなってしまった、といった声も増えているんです。

 特に、麻生久美子さん(46)演じる結の母・愛子は、1人で福岡県・糸島に帰るなどここにきて全員出揃う場面が減っている感じですが、彼女は4月18日スタートの主演ドラマ『魔物』(テレビ朝日系)が控えていることもあり、新ドラマの撮影があるのでは……と、疑う視聴者も出てきている状況です」(前出のテレビ誌編集者)

 橋本や麻生など、メインキャストの“スケジュール問題”を感じさせる『おむすび』の展開には、

《愛子の別居も「スケジュール的事情」だったりして》
《母役の麻生久美子さんが途中から撮影に参加してなかったのは、テレビ朝日の弁護士ドラマ撮影があって浅ドラは不参加か》
《なんだかんだ理由つけて糸島に行ってしばらく出番ない人、中の人のスケジュールの都合にしか思えない。座長があんなことしたから》
《俳優スケジュール都合で今週は登場しないんだなとか大勢いるとシーンがとっ散らかるから退場させるんだなとか、そういう裏事情が透けて見えるようになって純粋にドラマを楽しめなくなった》

 といった声が多く寄せられている。

「出演俳優のスケジュール面に気がいってドラマ本編を楽しめなくなってしまった、なんて意見が寄せられる朝ドラは、『おむすび』が史上初ではないでしょうか。橋本さんが多忙なのは分かった上でのキャスティングだったのでしょうが、やはりそこからほころびが出てしまったということでしょうか……」(前同)

 物議を醸した『おむすび』の“サッカーシーンなし”に、キャストのスケジュール問題――長年の朝ドラウォッチャーであるドラマライター・ヤマカワ氏はこう分析する。

「キャストのスケジュールの都合で、ドラマのバランスを崩してしまうなんて、これまでの朝ドラで聞いたことがありません。“脚本に難アリ”だと当初から言われていますが、多くの優れたドラマの脚本を手掛けた、根本ノンジ氏だけの責任だけではないでしょう。

 主人公の娘・花のサッカーの描写もそうですが、結の祖父・永吉の葬式でチラと見切れただけで、その存在しか語られていない聖人の2人の姉など中途半端にしか描かれていない要素が多いのも、当初の作劇の計画が、キャストの都合で変えられたのかもしれない、と勘ぐってしまいますね」

 泣いても笑っても『おむすび』は次週3月24日から最終週。どう風呂敷を畳むのか――。

ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。