忙しい日々に追われ、以前より柔軟な発想ができなってしまったと痛感している方も多いのではないだろうか。そんな方にオススメなのが、手軽に頭のエクササイズができる“なぞなぞ”だ。
「なぞなぞは、なかなか答えが出ないから思考を巡らします。その過程でさまざまな思考プロセスを辿るため、適度に脳の血流循環を増やすことができる。脳の血流循環を増やすことは、私たちが健康の為に “毎日ウォーキングすると良い”と言われるのと同じくらい大切なことなんです」
なぞなぞの有効性についてそう語るのは、脳内科医で株式会社脳の学校の代表として多くメディアに出演する加藤俊徳氏だ。
ではなぞなぞを解く際、我々の脳はどのような働きをしているのだろうか。
「例えば、設問と求められている答えが異なる形のなぞなぞは、文章として成立はしていても、トンチを利かせないと答えは出ません。まずは文章の意味を理解し、ヒントを読み解き、答えを想像する必要があります。一つの文章から様々な答えを想像することで、思考力が鍛えられます」(加藤氏=以下同)
さらに問題を解くことで鍛えられるのは思考力だけではない。
「問題を頭の中で何度も反芻するので、記憶力が必要になります。そして、一連の情報を頭の中に保持し、イメージを想像しなければいけないので、視覚的な映像記憶能力も必要です。
さらに、一つの問題をじっくり考えることで言語の認知機能も使います。こうしたプロセスを繰り返すことで思考力、記憶力、言語認知能力の向上が期待できるんです」