日々、若者文化や日本のトレンド事象を研究するトレンドウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。今回はデジタル時代に再び注目を集めるアナログ文化を解説する。
スマートフォンが普及し、スケジュール管理がデジタル化する中で、紙の手帳の人気が再燃しています。
東京・渋谷の生活雑貨店では、8月から2026年の手帳が販売されており、その数は約3000種類にも及びます。
販売数は前年同月比で4割増になっています。
「近年、デジタルツールの普及で紙の手帳の需要は減少するかと思われましたが、むしろ新たな用途が生まれ、人気が高まっています。特に『ライフログ』や『推し活』など、単なるスケジュール管理を超えた使い方が注目されています」(生活情報サイト編集者)
今や手帳はスケジュール管理をするためのツールにとどまらず、用途はさまざま。日付のない手帳や“推し活手帳”といった趣味に特化した手帳が登場しました。それらが売り上げ増の要因となっているんです。
K-POPの人気拡大などを背景に推し活が文化として定着していますが、
「スケジュールを書くだけでなく、推しの舞台やライブの予定、当日の会場や席の番号、衣装のメモなどを詳細に記録しています。スマホだと忘れてしまいがちですが、手帳なら見返しやすいです」(40代女性)
と語り、推しのライブやイベントの感想、チケット管理、聖地巡礼や遠征で訪れた宿泊先のメモなどがぎっしり書き込まれていました。