3月28日、橋本環奈(26)主演のNHK連続テレビ小説おむすび』がついに最終回を迎えた。

 最終回の前半で諸問題を解決し、後半で登場人物のその後が描かれ、エピローグで主人公・結(橋本)が”ある人”に会いに行く――という構成だったが、エピローグの演出があまりにも分かりづらかったことから、視聴者の間で困惑の声が広がることになってしまった。

【以下、『おむすび』のネタバレを含みます】

『おむすび』は、橋本演じる平成元年生まれのヒロイン・米田結が高校時代に“ギャル文化”と出会い、やがて栄養士として人の心と未来を結んでいくという“平成青春グラフィティ”作品。

 物語には1995年の阪神・淡路大震災が深く絡んでいて、最終盤では結の姉・歩(仲里依紗/44)と、中学時代に震災で亡くなった幼なじみ・真紀ちゃん(大島美優/15)にそっくりな孤独な少女・田原詩(一人二役)との交流が描かれていた。

 最終回では結の後押しもあり、歩が詩を「未成年後見人」として引き取る決心を固め、晴れて家族となる。そこから場面は1年後に飛び、結は母・愛子(麻生久美子/46)と父・聖人(北村有起哉/50)が移住した福岡県・糸島に、娘の花(新津ちせ/14)と訪問し、両親や友人と再会。夫の翔也(佐野勇斗/27)も合流し、エンディングへと突入。B’zによる主題歌『イルミネーション』をバックに、これまでの思い出が流れた。

 そして回想が終了し、場面は阪神・淡路大震災から30年目となる令和7年(2025年)1月17日の朝に。結はおむすびを作り、阪神・淡路大震災時に避難所でおむすびをくれた、結にとって“原点”である女性・雅美(安藤千代子/67)と共におむすびを食べるというエピローグで、ドラマは終了した。

「駆け足感はありつつも綺麗にまとまった感はあった『おむすび』の最終回だったのですが、エピローグの演出があまりにも分かりづらかったことから、視聴者は大混乱しています。

 番組の制作サイドは最終回の演出の意図を同日配信のインタビューで明らかにしていますが、何も知らない人から見たら、“意味不明なミス”にしか思えないでしょうね」(テレビ誌編集者)

 前述のラストシーン、令和7年(2025年)のシーンは、結がテレビをつけると「阪神・淡路大震災から17年……」と、リリー・フランキー(61)によるナレーションが流れる、という場面から始まる。

 上記のテレビ番組は、現実世界でその日(今年1月17日)に放送された『おむすび』の第75話――物語が2012年に入った時期のものをそのまま流したものだったのだ。

 演出の意図は『Yahoo!ニュース』に掲載された総括インタビューにて、制作統括の真鍋斎氏が明らかにしている。真鍋氏いわく、チーフ演出家の野田雄介氏が《ドラマの最終回が令和7年1月17日の設定なので、その日に『おむすび』が放送されていることにしたい》と提案したからだという。