■《分かりづらい…非常に分かりづらいよ》演出の難解さに視聴者困惑

 しかし、“劇中でも『おむすび』が放送されている”という演出の意図は、ドラマ本編を見ただけでは汲み取りようがなく、“結が自分たちが主役のドラマを見ている”という変な構図でもあるため、

《阪神淡路大震災から17年って言ってなかった?聞き間違いかな...あれ?これいつ?》
《これニュースじゃなくてこのおむすびが放送されてるのか!だから震災から17年って言ってたのか。世界線どうなってる?》
《(※ナレーションが)結と歩が見てるテレビからの音声なのを明確にしないと こっちはながら見なんだからさっ 完全に今日最終回のナレの感じだったよ にしても何よその設定 結と歩がおむすび見てるって》
《分かりづらい…非常に分かりづらいよ、制作統括…。これ思いついた時は嬉しかっただろうな、制作統括(か、脚本家)。でもね、分かりづらい。致命的に、物凄く、分かりづらい。何言ってんだ?ぐらいに分かりづらい。これで悦に入ってる感もキモい》
《阪神淡路大震災から17年というナレーション 今年のテレビ映像やったら今年で30年やのに 録画でも見てたんかな? 最後にやらかした感》

 といった厳しいツッコミの声が多数寄せられることになってしまったのだ。

「阪神・淡路大震災時に避難所でおむすびをくれた女性・雅美と結(橋本)の交流が現在も続いていた、というラストも悪くはないのでしょうが、『おむすび』で阪神・淡路大震災が描かれたのは昨年10月末ごろの話で、雅美は再登場どころか回想などでも出てくるシーンもほとんどなかった。

 そのため最終回でいきなり登場しても視聴者が彼女を思い出せず、《誰あれ?ってなった》《ラスト主人公とともに出てきた女性は誰?》といった声も上がっています」(前同)

 最後の最後までツッコミどころ満載だった『おむすび』の最終回には、

《朝ドラ史上最も虚しく記憶に残らない最終回でした。食べりとアゲ(※結の口癖)だけは記憶に残ることでしょう》
《最終回の回想シーンでこんなに空虚に感じたのは初めて》
《ギャル押しが最後まできついなあ。詩の見受けを最終回に持ってくるから結より歩が主人公だったんじゃないとすら思えてくる。最後に出てくるおむすびもただタイトルを回収しましたって感じ。空気よりもひどい朝ドラだった》
《最終回の意図はわかるが本当にわかりにくい内容だった》

 といった厳しい意見が多く寄せられることに……。数字もあまりにも酷く、3月26日時点で世帯13.1%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と、朝ドラ史上ワースト視聴率13.5%(※倉科カナ主演の09年度後期『ウェルかめ』)更新は間違いないだろう。

 説明不足な演出で、視聴者を混乱させて終わってしまった『おむすび』。震災やコロナ禍などをしっかりと描いたことは評価されているが、過去イチ低迷した視聴率とともに、その内容の評価も厳しいものとなってしまったようだ――。