■ネガティブニュースを聞いたファンの脳内で起こること
第三者委員会によって中居氏の性暴力が認定されたにもかかわらず、一部ファンはなぜこのような発信をするのか――。その深層心理について『ゆうメンタルクリニック』のゆうきゆう医師が解説する。
「『ロミオとジュリエット効果』というものがあります。周囲から反対されるほど愛が強まる効果のことを言います。芸能人のファンの方が、その芸能人のネガティブなニュースを聞くたびに、かえって愛を強める傾向は一定数あり、(Xでの発信は)その心理によるものとも考えられます」
また、さまざまなファンが推し活の際にハッシュタグを作って発信する行動は珍しくないが、ゆうき医師は「強い思いがあれば、自分の愛を表明したいと思う気持ちは当然ではないかと思います」と話す。
また、「#中居くんを守りたい」「#中居くんを救いたい」といったハッシュタグが一部ファンの間で一気に流行したことについては、
「SNSを通じてファン同士で同じ考えを表明し、結束感を抱くことで、気持ちが前向きになる傾向もあります。
『オキシトシン』というホルモンがあるのですが、これは主にストレスを感じたときに放出され、“みんなと一体化したい”という欲求を生みます。人間が危機を前にしたときに仲間と一緒に行動し、集団となることで、たとえば獣などの敵が出ても生き残りやすくなる、などの効果があります。SNSを通じ、同じ考えを持つファン同士で一体化したくなるのも、そのホルモンの働きとも考えられますね」(前同)
中居氏のファンも精神的にストレスがかかっており、複雑な心理状況にあるということだろう。その一方で、ハッシュタグの投稿の中にはこのような投稿も紛れていて……。
《いい加減目を覚ましてください 今日の報告をきちんと受け止めようよ SMAPをこれ以上貶めてどうするんだよ… 自分だって20年以上応援してきたんだよ》
1月23日に引退を発表し、公式HPやXも同日に閉鎖。有料ファンクラブサイトも2月19日に終了した今、ファンの切なる声は、中居氏に届いているのか……。
ゆうきゆう
精神科医・マンガ原作者。
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックグループ総院長。
東京大学医学部卒業。医師業のかたわら心理学系サイトの運営、書籍執筆なども手がける。
シリーズ累計三〇〇万部を超える『マンガでわかる心療内科』(少年画報社)やJam氏との共著『マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』(三笠書房)などマンガ原作、著書多数。
ゆうきゆう公式HP:https://sinri.net/
4月1日開院 名古屋心療内科ゆうメンタルクリニック名古屋院
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