■新番組『ドア×ドア クエスト』の“異例の体制”
阿部氏はTBSテレビなどTBSグループを統括する認定放送持株会社TBSホールディングスの代表取締役を務める人物。過去に中居氏がMCの『うたばん』のプロデューサーも務めたほか、『金スマ』のプロデューサーも務めた。
2016年のSMAP解散騒動時、同年2月に番組名をグループ名にちなんだ『スマたちへ』の部分を『スマイルたちへ』へ改名することで、旧ジャニーズ事務所の創業家からの“打ち切り通告”を回避したと言われるなど、先々が読め、スピーディな対応が取れる“超やり手”として知られた人物だ。
「TBSグループのトップに立つ人ですからね。自らがプロデューサーとして深く関わった『金スマ』のスタッフを守るため、阿部氏も尽力して『ドア×ドア クエスト』がレギュラーで始まることになったようです。
そして、『ドア×ドア クエスト』は企業の裏側に潜入する、という内容からも分かるように、大枠で言えばドキュメント番組に近い。そして『金スマ』ではゲストの過去を掘り下げたり、社交ダンスやひとり農業など、やはりそういったドキュメント企画がメインコンテンツとして扱われていました。クイズ番組やお笑い番組などと比べて、『金スマ』の制作スタッフが得意なジャンルに近い。そのため、『ドア×ドア クエスト』が新レギュラー番組として選ばれたところもあると言われていますね」(前出の民放キー局関係者)
そんな『ドア×ドア クエスト』は、4月25日放送回2時間スペシャルの出演者が確認できるが、その内容は通常のバラエティ番組では滅多にない、“イレギュラー”なものとなっている。
「ロケVTRの出演者は別にして、スタジオには俳優の間宮祥太朗さん(31)、中条あやみさん(28)、バイきんぐの小峠英二さん(48)、アンタッチャブルの柴田英嗣さん(49)、タレントの若槻千夏さん(40)、野々村友紀子さん(50)、そしてTBSアナウンサーの田村真子さん(29)がいるのですが、田村アナは進行役で、その他の人たちは全員が“スタジオゲスト”なんです。つまり、同番組はMCがいないんです。
この異例とも言える体制の裏側には、『金スマ』と中居氏の存在があると聞こえてきていますね」(前同)
MCがいない番組の背景に中居氏の存在があるとは、いったい――。
「番組の顔としてMCを据えてしまうと、その人物が大きな不祥事を起こした際に番組を続けることが困難となり、最悪の場合は『金スマ』のように打ち切りとなってしまうと。こうしたことを避けるべく、『ドア×ドア クエスト』は“MC不在”という異例の体制でレギュラー化されたと聞こえてきています。昨今は、想定できないようなトラブル、スキャンダルで大炎上し、長期の活動自粛、そして、そのまま芸能界から消えてしまう人もいますからね……。
『金スマ』も中居氏に全信頼を置いた結果、彼のトラブルによって23年半続いた番組が急きょ、終了を余儀なくされた。そして局も大変な対応に追われることとなった。この一件で、イチタレントに番組を全ベットするのはリスキーであると考えたと言われています。今後、すべての番組がそうなるわけではないでしょうが、リスクヘッジとして、『ドア×ドア クエスト』はMC不在となったともっぱらです」(同)
本サイトはTBSに、『ドア×ドア クエスト』の“MCなし体制”は中居氏の一件が関係しているのかを問い合わせたが、期日までの回答は無かった。
タレントにとって目標の1つである「番組MC」――しかし、今後、そういった番組は減っていくのかもしれない……。