広瀬アリス(30)主演の『なんで私が神説教』(日本テレビ系/土曜よる9時)が、4月12日にスタートする。広瀬アリスの初の学園ドラマとして期待が膨らむがーー。

 同ドラマは、無職生活を脱却するためになんとなく高校教師になった主人公・麗美静(広瀬)が、問題児揃いの生徒たちの事情に巻き込まれ、したくもない“説教”をしなければならない状況に悪戦苦闘する新たな学校エンターテインメント。広瀬演じる静は、人と深く接することが苦手で、物静かに見えるが、かなりの負けず嫌いな性格。

 最近の広瀬は、24年4月期『366日』、10月期『全領域異常解決室』(ともにフジテレビ系)とシリアスな演技の作品が続いているが、コメディエンヌとしてのセンスも絶品。本作は「いっぱい笑えて、静の説教にスカッとできる」とうたっており、コミカルでテンポのいい演技に期待できそうだ。

 ただ、気になるのが学園ドラマという設定だ。近年、学園モノは“生徒たちの問題に立ち向かう教師”という構図に新鮮味がないのか、山田涼介(31)主演の『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)、生田絵梨花(28)主演の『素晴らしき哉、先生!』(テレビ朝日系)が、ともに全話平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が3%台という惨敗が続いている。どちらも内容は悪くなかったので、学園ドラマがそもそも避けられている雰囲気がある。

 一方で今年1月期に放送された、松坂桃李(36)主演の『御上先生』(TBS系)は大きな話題となった。こちらは“パーソナル・イズ・ポリティカル(個人的なことは政治的なこと)”をテーマに、教科書問題や生理と貧困、官僚の闇など、大胆に社会問題に切り込んでいたが、それぐらい思い切った内容でないと、正直、ヒットは難しいということだろう。