■間宮祥太朗はヒットを手にできるか

 キャストも盤石で、無法者な弁護士にダークさと誠実さが同居している間宮なら違和感なし。サブキャラには仲村トオル(59)、及川光博(55)と、“わけありオジ”の定番俳優を配置している。また、制作は映画『正体』の藤井道人監督など数々の話題作を手掛けたクリエイターを擁する、コンテンツスタジオ・BABEL LABELで、テレビドラマの枠を超えた描写が期待できる。

 振り返れば、最近の間宮が出演した地上波の連続ドラマは、23年7月期『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)の全話平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が5.7%、今年4月期『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)が3.6%と惨敗続き。どちらも脚本の不備が指摘されていたが、本作はそんなことはなさそうだ。大ヒットとなれば、間宮のこれまでの苦労がようやく報われるというものだ。

 金曜ドラマ枠は、24年の阿部サダヲ(54)主演の『不適切にもほどがある!』、柳楽優弥(35)主演の『ライオンの隠れ家』、今年の広瀬すず(26)主演の『クジャクのダンス、誰が見た?』など、数々の傑作を生み出してきており、新感覚の完全オリジナルリーガルドラマとなる本作にも期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。