日々流行の最先端やニュースを追いかけるトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏。そんな戸田氏が現在、注目する一大ニュースはアメリカのトランプ大統領が掲げる関税政策だった。
アメリカのトランプ大統領が掲げる『関税強化政策』が世界を震撼させています。
一見すると、関税はアメリカと直接取引のある企業や輸出業者に限った話のように思えるかもしれません。しかし、世界経済が密接に結びついている今、『トランプ関税』は私たちの日常のあらゆる場面に影響を及ぼす可能性があります。
日本にとって最も大きな影響が予想されるのは自動車産業です。昨年、日本からアメリカへの総輸出額は21兆円に達し、そのうち約6兆円が自動車関連となっていました。アメリカ市場における日本車のシェアは非常に高く、販売ランキングの上位10車種のうち『トヨタRAV4』や『ホンダCR-V』など6車種を日本車が占めています。そんな中での大幅な関税引き上げは大きな痛手となるのは確実。現在、輸出企業を中心に進められている賃上げの流れにもブレーキがかかりかねないため、「ようやく給料が上がり始めたのに、また物価だけが上がって生活が苦しくなるのでは…」といった声がSNSでも多数見受けられます。
トランプ関税は「アメリカでの物価上昇⇒投資家がドルを買うことで円安が進行⇒輸入品全体の価格がさらに高くなる」という悪循環に突入するシナリオも予測されています。では、具体的に私たちの生活にどう影響してくるのか、注目すべき品目を見ていきましょう。
値上げが避けられないのは『パン』『パスタ』といった主食類です。これらは主にアメリカから輸入している小麦を原料としており、小麦価格の上昇は商品の値上がりに直結します。同様に、アメリカからの大豆輸入価格が上がることで、『豆腐』や『納豆』などの大豆製品も影響を受けやすく、これらの身近な食品も値上がりする可能性が高まっています。