近年、増加していると言われる、近隣トラブル。コロナ禍以降、自宅にいる時間が長くなったことが一因だといわれている。

「些細な生活音や価値観のズレが大きなトラブルに発展することもあります。ストレスの多い現代社会だからこそ、怒りの沸点も下がっているように感じます」(生活情報誌記者)

 当然トラブルが起きれば謝罪は必須。だが、謝り方を間違えると、さらに相手を怒らせるという結果を招くこともある。謝罪時の手土産のチョイスによって謝罪の印象が変わってしまう。 

 SNS上では手土産についてこんな意見が寄せられている。

「隣の部屋の人が深夜にDIYを始めて、壁を叩くような音が何時間も続きました……。注意したら、翌日謝罪に来てくれたんですが、手にしていたのが、かわいらしいプリンの詰め合わせで、正直、モヤモヤしました」(20代男性)

「忙しかったので、コンビニスイーツ持参で謝りに行きましたが、それについてさらにお叱りを受けることに。謝罪は気持ちと言いますが、やはり手土産も大切なんだと痛感しました」(30代女性)

 一方でこんな意見もある。

「僕の好きな有名店の和菓子を持ってきてくれたことで、誠意が伝わり、許してしまいました」(40代男性)

 こうした意見からも菓子折り次第で“許す・許さない”が左右されることが分かる。では、一体どんな菓子折りなら失敗しないのか。 

 人材育成トレーナーであり、アイキャリア株式会社代表取締役の太田章代氏に話を聞いた。

「菓子折り選びは、相手との関係性やクレーム内容に合わせることが大切です。あまり冒険せず、老舗のお菓子屋の定番品が無難です。重みがあり、個包装のものがベスト。包み紙や袋もシンプルで地味な色味のものがいいでしょう」

 では、シチュエーション別に選ぶべき“許される菓子折り”とはどのようなものがあるのだろうか。まずは近隣トラブルや人間関係のトラブルに関して。

「やはり『とらやの羊羹』が王道でしょう。重みがあり、見た目も上品。誰もが知っている老舗ブランドなので、安心感があります。化粧箱入りで、紫や茶色といった落ち着いた包装を選ぶのが鉄則です。こうした人間関係のトラブルの際の手土産金額の相場は大体2000〜5000円程度です」(前同)