■仕事のミスを謝りたいときにベストの菓子折り

 仕事上のミスでは相手との関係性やクレーム内容など様々な状況を加味する必要があるが、

「オススメは『治一郎バウムクーヘン』。こちらのバウムクーヘンはカットされている個包装が最適です。とりわけやすく、会社の人達に配ることができます。手が直接食べ物に触れないため衛生面でも安心です。ビジネスシーンでは、相手の負担にならない物を選ぶというのも仕事のうちです」

 浮気や金銭トラブル等では重量感のある洋菓子のゼリーがベスト。千疋屋の『ピュアフルーツジェリー』がオススメだ。

「和菓子だけでなく、高級ゼリーも選択肢に入ります。ただし、色合いが明るいものやトレンド感のあるものは避けましょう」

 よく話題に上がる、新生堂の『切腹最中』はどうか。

「“切腹する覚悟”を伝えられるという面白さはあります。一方で、相手によっては“ふざけているのか”と不謹慎に感じられる可能性があります。相手の性格やクレームの内容を見極めた上で選ぶべきでしょう」

 また、近くに有名なお菓子屋がない場合でも、謝罪相手の近所で購入するのは絶対NGだという。

「“間に合わせで買ったな”と思われかねません。基本は自分の近くの地域で、お詫びの気持ちを込めて選んで購入しましょう」

 最後に、太田氏がこう締めくくる

「謝罪において手土産はあくまでコミュニケーションツール。相手に喜んでもらうという事より、大事なのは、心からの誠意を相手に伝えることなんです」

 謝罪の真心を込めた手土産選びが、あなたの誠意を形にするのかもしれない。

太田章代
人材育成会社アイキャリア
株式会社の代表取締役。人材育成トレーナーとして企業研修&講演に2,000回以上登壇。ビジネスマナーを定着させるための内製化支援もおこなっている。YouTubeチャンネルではビジネスコミュニケーション術を配信。総視聴回数376万回。