昨年末から報じられた、1月23日に芸能界から引退した元タレント・中居正広氏(52)の女性トラブルに端を発した“中居氏・フジテレビ問題”。中居氏のトラブルにフジテレビの編成幹部も関与していたと報じられ、同問題はテレビ界を巻き込んだ大騒動になった。

 3月31日、フジテレビなどが設置した第三者委員会が公表した394ページに及ぶ報告書では、被害に遭った女性Aが当時フジテレビのアナウンサーだったことが判明。第三者委員会は中居氏と女性Aのトラブルを《“業務の延長線上”における性暴力が行なわれ、重大な人権侵害が発生した》と認定したほか、フジテレビ内の人権意識の低さ、ハラスメント行為の蔓延も発覚。多数のCMスポンサーが撤退し、その多くがまだ戻ってきてはいない。

 そんな状況のなか、5月12日になって中居氏が“反論”を開始。中居氏の新たな代理人弁護士らは同日、性暴力認定について文書で反論。「性暴力」という言葉から一般的に想起される《暴力的または強制的な性的行為の実態は確認されませんでした》と主張した。

 そして、《「性暴力」という認定を行うにあたり、WHOの広義な定義を使用していますが、日本語としてその言葉が持つ凶暴な響き・イメージにはなんら留意することなく、漫然と使用しました》と批判。そのうえで《その結果、中立性・公正性に欠け、一個人の名誉・社会的地位を著しく損ない、貴委員会設置の目的や委嘱事項から大きく逸脱したものとなっており、極めて大きな問題があると思料いたします》と第三者委員会の調査報告に対して反論した。

 また、第三者委員会の調査に対し、中居氏は守秘義務解除を提案したが、第三者委員会側から《2人の密室で何が行なわれたかが直接の調査対象ではない》との回答があったとも主張。中居氏は3月9日に約6時間に渡ってヒアリングに応じたが、その発言内容がほとんど反映されていないとした。

 中居氏の代理人弁護士はこれらを理由に、中居氏の人権救済のために《1.本調査報告書作成のために用いられた一切のヒアリング記録及びその他の証拠》《2.性暴力があったとの認定は、どのような証拠に基づいてされているのか、その証拠と、認定と証拠との対応関係がわかる資料》の開示を求めている。

 昨年末から始まった騒動がここにきて新たな局面を迎えつつあるフジテレビだが――広告代理店関係者は「実は、テレビ界、芸能界でも有名な、敏腕女性ドラマプロデューサーが退社するそうです……」と言い、こう続ける。

「今年1月3日放送の上野樹里さん(38)主演ドラマ『監察医 朝顔2025新春スペシャル』を担当した女性プロデューサー・Aさんが、フジテレビを辞めるというんです。

 Aさんは、石原さとみさん(38)主演の月9ドラマ『5→9 ~私に恋したお坊さん~』(15年10月期)で初プロデュースを務めて以降、単発作品も含めて毎年最低1本はドラマのプロデューサーを担当してきたやり手だったのですが……」

 A氏は、『私に恋したお坊さん』以降、多くのドラマを担当。初の単独プロデュース連ドラとなった上野主演の『監察医 朝顔』(19年7月期)は20年10月期にシーズン2が放送されたほか、前述の『2025新春スペシャル』が放送されるなど、同作は上野の代表作になった。