■資料の開示請求&中居氏反論のタイミングについて弁護士が解説
第三者委員会の調査報告から約1か月半――ここにきての中居氏側の反論に世間が騒然としているが、今後、この問題はどのような展開を見せるのか。弁護士法人ユア・エースの正木絢生代表弁護士に解説してもらった。
――今回の中居氏側の反論には、性暴力があったと認定した証拠と、証拠の対応関係がわかる資料の“開示請求”とありますが、この“開示”とは公になるもの、第三者や私たち一般人も知ることができるものなのでしょうか?
「中居氏側が第三者委員会に対して行なった『開示請求』は、あくまで関係当事者間での情報開示を求めるものであり、そもそも第三者委員会がこれに応じる法的義務はありません。また、仮に第三者委員会が中居氏側に対して資料を開示したとしても、それが一般公開されるわけではありません。
性暴力に関する事案では、被害者のプライバシー保護が最も重視されるため、そうした情報を第三者や一般の人々に開示することは、名誉毀損やプライバシー侵害といった法的問題を引き起こす可能性があり、場合によっては犯罪と評価されることもあります」(以下、正木代表弁護士)
――今回の中居氏側の反論が、第三者委員会の報告から時間がかかってしまっていると指摘する声が多くあります。なぜ、中居氏側の反論が今になったかについてどう考えられますか?
「現時点では、なぜこれほど時間を要したのかについて明確には分かりません。ただ一般的に、主張に明快さがある場合には、比較的速やかに反論が出される傾向があります。そうした観点から考えると、中居氏側の反論には、内容の整理や根拠の明示において一定の困難があった可能性があると推察されます」
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中居氏の新たな弁護団は、第三者委員会の認定に対して反論をしたことを公表したが、今後、第三者委員会側の対応があっても、その詳細は公になるものではないという。これから事態がどう進展していくか、多くの人が注視している――。
正木絢生(まさき・けんしょう)弁護士
弁護士法人ユア・エース代表。第二東京弁護士会所属。消費者トラブルや離婚・相続・労働問題・交通事故・借金など民事事件から刑事事件まで幅広く手掛ける。
BAYFM『ゆっきーのCan Can do it!』にレギュラー出演するほか、ニュース・情報番組などメディア出演も多数。YouTubeやTikTokの「マサッキー弁護士チャンネル」にて、法律やお金のことをわかりやすく解説、配信中。
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