■白石聖が“代役”の背景に所属事務所と“ノースキャンダル”

 所属事務所が実績のある「フラーム」というのも、NHKが永野の代役に白石を選んだ理由の1つだと考えられるという。

「フラームには、有村さんや戸田さんなど総勢20名の女優が在籍していて、業界内でも信頼が厚く、NHKに対する貢献度も高い。有村さんをはじめ、多くの女優がNHKの朝ドラや大河ドラマに出演歴がありますよね」(前出の制作会社関係者)

 たとえば、有村は朝ドラ『ひよっこ』(2017年度前期)の主演のほか、松本潤(41)主演の大河ドラマ『どうする家康』(23年)に徳川家康(松本潤)の正室・築山殿(瀬名)役で出演。戸田は朝ドラ『スカーレット』(19年度後期)に主演している。

 また、現在放送中の今田美桜(28)主演の朝ドラ『あんぱん』には、鳴海唯(27)が“戦後初の女性記者”としてレギュラー出演することが5月19日に発表されたばかりだが、彼女もフラーム女優。鳴海の朝ドラ出演は『なつぞら』(19年度前期)以来6年ぶり2回目となる。

 さらに『豊臣兄弟!』には、フラームに昨年4月から在籍している吉岡里帆(32)が主人公・豊臣秀長の正妻・慶で出演する。

「そして、これが非常に重要なんですが、白石さんは“ノースキャンダル女優”なんです。非常に真面目で、基本的には家と撮影場所を往復する毎日。失礼かもしれませんが、私生活もかなり地味だといいます。派手に遊ぶことは皆無で、男の影もないという話ですね。たまに行く整体や体のメンテナンスが趣味だといいます」(前同)

 白石は24年7月に行なわれた中島健人(31)主演のドラマ『しょせん他人事ですから』(テレビ東京系/同7月期)の記者会見で、整体やリラクゼーションが大好きだと明かし、「名古屋まで日帰りで行ったこともあったり」とコメント。会場中を驚かせたことがある。

「もともと、NHKはスキャンダルの多い俳優に厳しいと言われています。そして、当人サイドは否定してはいますが、永野さんは不倫疑惑という大きなスキャンダルが原因で降板することになったわけですよね。NHKとしては大混乱の事態となっただけに、“後任”で一番重要だったのは信頼感だったと考えられます。後任の女優にまで何かあれば、大変なことになりますからね。

 白石さんは、これまでスキャンダルはいっさいナシで生活ぶりも真面目、さらに所属事務所も信頼感十分の『フラーム』というのが大きかったのではと。彼女が選ばれたのは、そうした理由があったと見られます」(同)

 事務所移籍直後でスケジュールに余裕があり、信頼性が高くNHKと縁も深い事務所に所属していて、ノースキャンダル。白石はまさに、降板した永野の代役にぴったりということか。

「もちろん、白石さんの実力も十分。北村匠海さん(27)主演の大人気漫画の実写版『幽☆遊☆白書』(Netflix/23年配信)にヒロイン・雪村螢子役で出演するなど、演技力も評価されている。昨年9月に発売された2nd『白石聖 写真集 unveil』(宝島社)も重版されるなど人気もあります。『豊臣兄弟!』は飛躍の大チャンスになるでしょうね」(同)

 芸能界は弱肉強食。“退場”する者がいれば、それがきっかけでスターになる人もいる。白石はこのチャンスをつかめるだろうか。