■王道の胸キュンが求められていた
まず、小泉主演の『続・続・最後から二番目の恋』はメインキャストの年齢層が高く、テーマも“還暦や老後について”など、大人向けの作品。“シリーズもので、約10年ぶりの新作”という敷居の高さもある。
次に多部主演の『対岸の家事』は“家事と育児”がテーマ。女性向けではあるが、視聴層が限られそうなことに加えて、恋愛がメインではない。
また、阿部主演の『キャスター』が放送されているTBS日曜劇場は、民放ナンバーワンの高視聴率枠ではあるが、男性サラリーマンを視聴ターゲットに据えている枠とされ、『めおと日和』の視聴者層とはズレている。同じく『神説教』も、恋愛ドラマではない。
そんな背景も手伝って人気が高まりつつある『めおと日和』だが、なぜここまで注目を集めているのか――テレビ誌編集者は言う。
「『めおと日和』が人気を博している大きな理由として言われるのは、王道でキュンキュンのラブコメ作品という点ですよね。
最近はドロ沼不倫やモラハラ夫への復讐モノなどが流行っていますが、これらに食傷気味だった層に刺さっている感じです」
現在放送中の作品でも、安達祐実(43)、相武紗季(39)、磯山さやか(41)が出演するテレビ東京ドラマプレミア23『夫よ、死んでくれないか』(土曜)や、麻生久美子(46)主演のテレビ朝日金曜ナイトドラマ『魔物』(夜11時15分~)など、不倫やモラハラ、DVなどを扱うドロドロした内容の作品が放送されてる。
一方の『めおと日和』は、“戦争の影”という不穏な要素もあるが、新婚カップルの初々しい生活が丁寧に描かれていて、登場人物にも悪人がいない。
それに“癒される”という視聴者は多く、
《最近、ドロドロの不倫ドラマが多い中、こんなにピュアッピュアなドラマ珍しいよね。こういうのを待ってたんだよ》
《味の濃いゲテモノばかり食いすぎて身も心もブッ壊れてる現代人を癒す腸内環境改善ドラマ》
といった声が寄せられている。
「そして、若い世代の間で特に注目を集めているのは、夫・瀧昌を演じる本田さんの存在があると考えられます。地上波GP帯の連続ドラマにレギュラー出演するのは今回が初ですが、以前から若い層には人気があったし、『めおと日和』で軍服を着こなしているというのも、大きいようです」(前同)