■永野芽郁、退場のシナリオとは――
しかし、どうしても永野に関する報道が気になる。そのため、進藤が崎久保に投げかけた「幼稚園で習わなかったのか。人のものを取ってはいけないと」という言葉や、編集長・市之瀬(宮澤エマ/36)の「嘘はマズいわ、一気にイメージダウンしちゃう」という焦りの言葉が、不倫疑惑を報じられている永野に対するブーメランに感じてしまった。
また、ムジュンがまったく出てこないのも気になる。AD仲間の本橋(道枝)との“わちゃわちゃ”も見られず、X上では、《ずっと報道の現場にいたキム・ムジュン演じるADのチェ・ジェソンがいなくなってて、出番がないのは余計な邪推を生んでしまって、なんかなあ……》などと、違和感を覚える人が少なくなかった。
物語は次週へと続き、今後、崎久保が進藤の真意に気づき、違法な臓器移植の闇を暴くために共闘へ……という、王道展開が期待される。しかし、永野の大河ドラマ出演辞退で、活動自粛の姿勢が明確になったことから、本作でも彼女の途中退場が予想される。それは、臓器移植ができずに亡くなった姉の件があるにしても、真弓(中村)の娘の違法な臓器移植に肩入れしすぎているというスタンスのためだ。ストーリー的に、ちょっと不自然な暴走にも思われた。
退場するとすれば、タイミングは、4月24日発売の『週刊文春』(文藝春秋)で、永野の問題が報じられたあとに収録されたと思われる、物語の終盤だろう。日曜劇場は全10話なので、第8話以降だろうか。
X上でも、《今後、崎久保が臓器売買に関わったことが問題視され、クビ、もしくは他部署に飛ばされる?》などと、永野退場までのシナリオを予想する声がある。はっきりした退場ではないかもしれないが、ムジュンのように不自然なかたちで出番がないパターンも予想される。
物語の本筋と思われるのは、第1話から描かれ続けている、進藤の父・松原哲(山口馬木也/52)のガス爆発による自死と、自衛隊機の墜落による死亡事故との関係だろう。そのため、終盤に入るタイミングで永野が退場しても、物語は破綻しないで済みそうだ。ただ、構成がギクシャクした感じになるのは間違いないだろうが……。
第6話の平均世帯視聴率は、前回から0.6ポイント減の10.2%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)で、今後はジリ貧化すること間違いなし。配信サービス・TVerでも、お気に入り登録数が85.9万(20日午後1時現在)と伸び悩み、“ムズキュン”人気で88.5万と勢いよく数字を伸ばしている、芳根京子(28)主演『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)に引き離れそうだ。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。