■若き日の2人が出演した『世にも奇妙な物語』が圧倒的高視聴率

 また、中居氏はフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビが設置した第三者委員会が出した「性暴力」認定を不服と主張し、5月半ばから代理人弁護士を通じて“反撃”を開始。これまで3度にわたり反論文書を公表していたが、第三者委員会は6月3日、「当委員会は、今後の貴職らとのやりとりを差し控えさせていただくことといたします」とし、“交渉打ち切り”を宣言した。

「SNS、ネットでは第三者員会側の対応を《証拠を出さないで逃げた》とする批判的な反応も多くあり、波紋を広げています。今後も、中居氏サイドが何らかのリアクションを起こす可能性は高そうです。

 そんな渦中のフジテレビですから、来年に大型映画作品が控えている木村さんと織田さんに、大きな期待を寄せているということですよね。映画に先立ち、あらためて2人が数字を持っていることが分かる出来事もありました」(前出の広告代理店関係者)

 フジテレビでは5月31日、土曜プレミアム枠(夜9時~)にて『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』が放送された。『世にも奇妙な物語』放送35周年を祝した傑作選だったが、そこで木村と織田の主演作も放送されたのだ。

 木村の主演作は『BLACK ROOM』(01年)。当時20代後半の木村が演じたのは“3年ぶりに実家に帰省した大学生・ナオト”。狭い密室を舞台に、今は亡き名優・志賀廣太郎さん(享年71)と樹木希林さん(享年75)演じる両親と木村が繰り広げる、エキセントリックな会話劇が見どころの作品である。

 対する織田の主演作は『ロッカー』(90年)。20代前半の織田が演じたのは“隠れたロッカーに閉じ込められてしまった産業スパイ・悟”。トラウマ級と語り継がれる伝説のホラーエピソードとして長年再放送が望まれてきたが、権利上の問題で封印作品となっていた。「35周年という節目の力」で、このほど再放送が実現したという。

 上記2作品に加え、大杉漣さん(享年66)主演の『夜汽車の男』(02年)、妻夫木聡(44)主演の『美女缶』(05年)、斉藤由貴(58)主演の『恋の記憶、止まらないで』(19年)を加えた計5作品が、5月31日夜に放送されたのだ。

『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』の世帯視聴率は8.0%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)。現在のテレビ界では、個人視聴率とコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)が重視されているが、そちらは、個人5.3%、コア5.8%だった。

「5月26日から31日の週に放送された全局の全番組において、コア視聴率1位は日曜日の大人気番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の6.1%でしたが、『世にも奇妙な物語』はそれに続く2位を奪取したんです。

 最近は、フジテレビドラマの数字は良くなく、コア視聴率は1%台、取れて2%台という感じだった。5.8%というのは驚異的な高視聴率ですね。木村さんと織田さんは長年、“視聴率男”と言われてきましたが、あらためて人気健在ぶりを見せたと言えるのではないでしょうか」(前同)

 木村はフジテレビ月9枠での主演ドラマ『HERO』(01年1月期)で平均34.3%を叩き出したこともあるほか、月9主演の最多出演記録保持者(計11回)でもある。

 織田も、『踊る』シリーズを大成功させただけでなく、相手役で出演した月9ドラマ『東京ラブストーリー』(91年1月期)が平均視聴率22.9%を記録。これらに限らず、木村も織田も、多くのフジテレビドラマを何度もヒットに導いてきた。

 2026年に映画公開が控えている『教場』と『踊る大捜査線』。2作の興行収入の合計が100億を超えるような大ヒットになり、フジテレビのヒーローここにあり、というところを見せられるだろうか。