■駅前店舗は値引きシールの狙い目
こうなると問題は「どんなタイミングでシールが貼られるか?」ということになるだろう。しかしコンビニ業界の値引きシール商法はまだ黎明期なので、手探りな部分も多いという。
「スーパーだったら、たとえば夜21時に閉店する店舗は19時くらいから刺身や総菜などが値下がりすることが多いですよね。コンビニの場合、おにぎりなどは1日3回入ってくるのが普通なんです。だけどピーク時は作業に集中しなきゃいけないので、値下げどころではない。ですからピーク後の時間帯……具体的には昼13時以降、夕方17時以降、夜22時以降あたりが狙い目かと思われます」(前出の田矢氏)
もうひとつポイントとして挙げられるのは、「雨の日は値下げシールが貼られがち」ということ。このあたりはスーパーとも共通している。また駅前で客足の絶えない店舗は、住宅街にある店舗よりも仕入れ総数が増えるため、余剰在庫を抱えることも多くなる。つまり、値引きされやすいのだ。
「あとは定番以外の商品が値下げされやすいという傾向もありますね。おにぎりだったら、人気のツナマヨとか昆布というのは売れてしまうので。打順でいえば、クリーンナップではなくて下位打線の商品や新商品が値引きの対象になりやすいんです。“コンビニ値下げ新時代”突入を機に、普段は食べないようなさまざまな味にトライしてみてはいかがでしょうか?」(前同)
どうせなら少しでもお得に“値下げライフ”を満喫したいところだ。
プロフィール
田矢信二
たや・しんじ◎コンビニ研究科。大阪府出身。近畿大学を卒業後、セブンイレブンとローソンでの現場を本部社員として経験。その後、経験を活かして企業講演・セミナーなどに呼ばれるように。テレビ・ラジオなどメディア出演多数。著書に『セブン- イレブン流98%のアルバイトが商売人に変わるノート』『ローソン流 アルバイトが商売人に育つ勉強会』『セブンイレブンで働くとどうして「売れる人」になれるんですか?』(すべてTWJ books)。