一挙手一投足が注目される米メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(30)だが、現在海外のXでは真偽不明の“発言”が波紋を広げている。
拡散しているのは、「Talkin’ Basabell」いう英語圏のアカウントが10日に投稿したもの。大谷が、ロサンゼルスで行なわれている移民取り締まりに反発する抗議デモに関して「不法移民は出ていくべきだ」という趣旨の発言をしたとする内容だ。
投稿を見ると、《日本の天才・大谷翔平がロサンゼルスの抗議活動について語る》という前置きのもと、《この国に入るには正しい方法と間違った方法がある。彼らは法を犯した―出ていかなければならない》という英文とともに、会見に臨んでいる大谷と思しき映像を切り抜いた画像が掲載されている。その画像には、“They have to go”というテロップもつけられている。
アカウントのファロワー数は1.3万人ながら、この投稿は6月13日時点で約10万件以上の「いいね」がつき、750万回以上閲覧されるなど、拡散しているが、スポーツ紙記者は「デマでしょう」と指摘する。
「たしかに、ロサンゼルスで移民の一斉摘発に抗議するデモは起こっていて、日本でもNHKなどがそのことを報じています。ただし、大谷選手がそれにかかわったり、何か意見があるという裏付けがありませんし、この“発言”についても大手メディアはどこも伝えていません。そもそも球団を背負った公の場で、強い政治的主張を球団が容認するはずもない。
投稿の写真はドジャースのロゴやスポンサーが描かれている背景で、これは大谷選手が今年2月、アリゾナ州グレンデールでの全体キャンプを行なっていた間にマスコミ取材に応じたものと同じです。以上から、総合的に考えて悪質なデマでしょうね。大バズりしたからか、アカウント主はこの投稿をXのプロフィール直下に“固定”していますね」(前同)
生成AIチャットボット「Grok」も、この発言は《信憑性に欠ける》とする。その根拠はやはり《CNN、ESPN、ロサンゼルス・タイムズといった信頼できる報道機関は、大谷がそのような発言をしたことを裏付けていない》ことや、《大谷選手は政治的な発言を避け、野球に注力することで知られている》こと。《公式な確認がない限り、事実ではない可能性が高い》と注意を呼びかけている。
Xでは、海外のユーザーによる、
《正しい方法って何?》
《大谷でさえわかってる》
といった投稿内容を真に受けたような声も一部で確認できるが、
《AIでしょ?》
《この発言は信じ難い。たとえそれが彼の信念であったとしても、彼の担当者がそれを公表することは決してないだろう》
《大谷は発言に慎重。こんなのフェイクニュースに違いない》
《この虚偽の投稿は、ロサンゼルスに住む大谷選手とその家族を危険にさらした可能性があります。これは単なるいたずらではなく、はるかに深刻な問題であり、この投稿(あるいはこの不適切なアカウント)は直ちに削除する必要があります》
など、その真偽に疑問を抱く声が続出している。この一件は日本のネットでも話題になり、心配および、怒りの声が噴出している。
《Xしてないとこういうときに本人が訂正出来ないから辛いな》
《真面目にこれこのパロディアカウントが訴えられるんちゃうの さすがにネタにしていいライン越えてるし 大谷っつーかドジャースはやるやろ》
ファンとしては、ただ大谷選手がプレーに集中できる環境になって欲しいと願うばかりだろう。