浅草キッドの玉袋筋太郎が、“昭和オヤジ”としての矜持とユーモアを胸に、同世代にエールを送る人生コラム。ともに令和を生き抜く、イケてる“老Guy”を目指そう。

 前田日明さんが自身のYouTubeで、試合中に頚髄損傷の大ケガを負った高梨将弘選手を例に出し、リング上での事故について語って炎上したよね。

「レスラーの質がダメ。体ができてない。今のレスラーは受け身を取れてる選手は、ほぼいない」

 この前田さんのコメントに反論した若い関係者は、「今のプロレスをよく知らないのに、分かった口をきくな」的な言い草で、前田は老害だと言わんばかりに批判していた。

 そりゃ業界の大先輩なんだから、口を出すのは当然のこと。前田さんは団体のオーナーでもあったわけだし、同業の選手にケガしてほしくないに決まってる。「ノーへルでバイクに乗るんじゃない」と注意喚起したまで。

 昭和のプロレスファンからすると、なぜ、前田の発言が炎上するのか分からなかった人もいるだろう。

 辛口の前田節がなければ、週刊誌報道や、ネットニュースにもならなかっただろうし、この話題がプロレス村の外に届くことはなかったと思う。