■厳しい声の一方、“ワチャワチャ感”を評価する意見も

 そんな旧ジャニーズ勢の活躍が目立った『FNS歌謡祭』には、

《旧ジャニでトラブル発生したのに旧ジャニ大量起用のFNS歌謡祭 結局何も変わらない》
《FNS歌謡祭、結局旧ジャニ祭に。需要と供給の関係なので見たい人が多いのならそれで成り立つんだろうけど、じゃあNHKが紅白に出さなかったり、かの事務所と一定の距離を取っていたのは何だったのか》
《旧ジャニ系ばかり…》

 などと、厳しい声も寄せられることにもなったが――、

「番組のエンディングで見せたワチャワチャ感は良い意味で“ジャニーズらしさ”が感じられるという声が多く、そこは評判が良かったですね。香取さんや平野さんといった“辞めジャニ”が事務所の垣根など全くないように楽しんでいる感じもあって、視聴者を喜ばせました」(前出の女性誌編集者)

『FNS歌謡祭』の大トリでは、NEWSが代表曲の1つ『チャンカパーナ』を披露。番組はそのままエンディングに移行した。エンディングトークにて、MCの相葉に感想を聞かれた香取が「はい。チャンカパ~ナ~!」と叫び、盛り上げた。

 続けて感想を聞かれた岸が「ホント、夏の幕開け……あ、(僕も『チャンカパーナ』を)やった方が?」と慌てる天然ぶりに、相葉が「気にしないで(笑)」「素晴らしかったよ!」と笑いながら返し、事務所の垣根などは全く感じさせないトークが続いた。

 最後には、松田が英語ふうの発音で「皆デ歌エタノデ楽シカッタデス」と話したのに続いて、平野も「Number_iモスゴイ楽シク……」とふざけていたところ、香取が無言で平野の帽子の飾りを握る場面も。

 そんな現役STARTO社勢と辞めジャニが、皆で仲良く楽しんでいる様子にSNSは沸騰。

《なんか慎吾ちゃんのチャンカパーナ、めっちゃぐっと来たな。事務所一緒だったときにはなぜかできなかったことだもん》
《最後のMCは事務所も国境もこえてた》
《昨今の事務所のいろいろに思うことはたくさんあるし、各方面から異論も来そうなんですが、香取くんがチャンカパーナ歌ってくれたり岸くんに厳しめにツッコむNEWSと相葉ちゃんだったり平野くんが帽子いじられてたり、やっぱり多少なりとも根っこにあるJの文化?いいなって思いました》《今は事務所違うけど、昔のJを彷彿とさせるようなすごくいいエンディングやった》

 といった歓喜する声が多く寄せられている。

「創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題によって23年10月にジャニーズ事務所は崩壊。その後、タレントのマネジメントはSTARTO社に移行されましたが、事務所を離れるタレントが続出するなど、状況は大きく変化しました。

 今回の『FNS歌謡祭』でも、草なぎさんが2015年にSMAPとして出演して以来、約10年ぶりに同番組に出演することが発表された際には《テレビ局がジャニーズ事務所にどれだけ忖度してたかの現れ》《ラテ欄に「草なぎ剛10年ぶり凱旋」と書いてあるが、何に勝って凱旋?Jの圧力?フジの忖度?》などと指摘する声もありましたね。

 ただやはり、旧ジャニーズ勢はそもそも人気があり、また個別でのパフォーマンス力はもちろんのこと、幕間では他グループや先輩後輩の楽しいやり取りをして、番組を盛り上げることもできる。『FNS歌謡祭』のようなお祭り感のある歌番組では重要な存在と言えそうです。

 テレビ界での圧力は撤廃され、忖度も嫌われる時代になり、さまざまな事務所の男性グループ、アーティストが普通に歌番組で共演する時代ですが、地上波テレビの音楽番組では、まだまだ旧ジャニーズ勢にパワーがあることが伝わってくる『FNS歌謡祭』だったのではないでしょうか」(芸能プロ関係者)

 ジャニー氏の加害問題に端を発しジャニーズ事務所の圧力体質なども問題視され一時期は窮地に陥った旧ジャニタレントだったが、タレントには罪はないだろう。各々マネジメント体制も大きく変わったなかで、彼らは今後も、存在感を発揮していくのだろうか――。