いよいよ夏本番。一日に何度もシャワーに入る向きも多いだろう。「暑いときこそ湯船に浸かれ!」とはよく言われるが、のぼせてしまっては元も子もない。

 そこで今回は、「東京にある営業中の銭湯はすべて“湯破”した」という銭湯マニアのコラムニスト・中井仲蔵氏に、「水風呂があるオススメ銭湯」5選を聞いた。

 最初に紹介するのが、『第二喜多の湯』(西部池袋線・東久留米駅から徒歩10分)。大きい和風の屋根、高い天井が特徴の、昔ながらの東京スタイルの銭湯だが、「東久留米市は、東京都で唯一、『平成の名水百選』に選ばれた地域。この銭湯には、そんな東久留米の地下水をドバドバとかけ流すという贅沢な水風呂があります。蛇口から水を汲んで持ち帰る客もいるのだとか」(中井氏=以下同)

 電気風呂などがある主浴槽の温度は高め。さらに、乾式のサウナはなんと無料。熱い湯または熱いサウナと、冷たい水風呂に交互に入れば、気持ちがいいだけではない。

「自律神経を調える、『温冷交代浴』の効果も期待できそうです。外の暑さと室内の冷房で調子を崩した人は、ぜひ」

 新宿区のど真ん中にも、井戸水を使用している銭湯がある。都営大江戸線の牛込柳町駅から徒歩30秒という好立地にある、『柳湯』だ。

「こちらは地価が高い地域ということもあって、郊外の店にくらべたら敷地は狭め。湯船も、温度が高いのがひとつあるだけなのですが、サウナがないのに水風呂がちゃんとあるんです。サウナがさほど好きじゃないけど、水風呂には入りたい、という人にはピッタリです」

 2023年8月にリニューアルオープンしたばかりとあって、設備も新しくて清潔感がある。リニューアル後は、一部のカランの横に手すりをつけるなど、バリアフリー対策もバッチリ。子供から老人まで楽しめるお風呂屋さんなのだ。