■イケオジ&イケボイスの津田演じる東海林が大人気

 一連の濃密なストーリー、豪華俳優陣の熱演は多くのネットニュースに取り上げられたほか、Xでも毎日のようにドラマ名や俳優名がトレンド入り。これにより、多くの新規視聴者を獲得したと見られる。

「『あんぱん』は6月20日放送回で終戦を迎え、物語は“のぶ(今田)の社会人奮闘記”に突入した感じです。戦争編と比べて、明るい作風になりましたね。ただ、戦時中ほど大きな出来事は起きないですし、中だるみを不安視する声もありましたが、実際には17.8%という最高視聴率を叩き出した。

 大きな話題になった戦争編で、『あんぱん』は視聴率の面でもワンランク上の朝ドラになったと思われますが、戦後編でもその勢いが衰えていない理由は、東海林役の津田さんの存在が大きいのではないでしょうか」(前出のテレビ誌編集者)

 津田は低音のイケボイスが持ち味の人気声優として知られ、近年では俳優として映像作品への出演も多い。『あんぱん』でのビジュアルもそうだが、ヒゲが似合うイケオジである。

「少し前まで『あんぱん』には、竹野内豊さん(54)が嵩(北村)の伯父・寛役で出演していました。寛は5月26日放送回で亡くなり物語から退場してしまいましたが、津田さんと同じく“ヒゲの似合う低音ボイスのイケオジ”として大人気だった。語尾に“にゃあ”をつける土佐弁も共通していて、近いものを感じている視聴者は多いですね」(前同)

 津田演じる東海林は、6月26日放送回から登場したキャラクター。のぶが「高知新報」の入社面接を受けた際、他の面接官が“過去に愛国者として新聞に出ていた”という理由で採用を見送ろうとした際には「責任は俺が持ちます」と言い切ってのぶの就職を後押し。

 採用後には、のぶに厳しいダメ出しをしつつも「温度のある(良い)記事」と褒める姿も見せ、「理想の上司」と視聴者から高い評価を得ているのだ。7月3日放送回でも、のぶが妹・メイコ(原菜乃華/21)の家出で困っていることを察して、「家出人の取材に行ってこい」と、早退させる優しさを見せた。

 また、7月1日放送回では「戦時中は戦争を散々美化して、推奨して、扇動して……戦争が終わったら、それまでのこと全部なかったみたいな顔して正反対のことを書く。そんな嘘まみれの新聞なんて、誰が信じるがな」と真面目な顔で話したかと思えば、「(でも、のぶは)意外にずぶとそうやにゃあ! ハハハハハ!」と豪快に笑うなど、シリアスとコメディのギャップも視聴者にウケている。

《津田健さんの「にゃあ」いただきました!!来週からも楽しみですーー!》
《「責任は私が持ちます!(キリッ)」からの「(大口叩いてしまって)どうしよう〜」はずるいと思うんですよ。こんなんギャップでヒロインが恋に落ちて物語が破綻するわ(しません)》
《喜びの感情表現が豪快なのに社員家族への思いやりが繊細でさりげなくて…最高な上司な東海林編集長…》
《ツダケンさんこと東海林さんのあの口調、竹野内豊の寛おじさん亡き後も『イケオジに低音ボイスで「にゃーにゃー」言わせたい勢力』がスタッフの中にいるとしか思えない》

 といった、津田演じる東海林の魅力にメロメロになっている視聴者の声が、Xにも多く寄せられている。

 戦争編が大きな注目を集め、視聴率は絶好調の『あんぱん』。津田のイケオジぶり&イケボイス、そして東海林の魅力的なキャラクターが、今後も同作の人気を牽引していきそうだ。