■問題続出の“バラエティ脱却”でアニメを押し出すテレビ局へ

 ほとんど初出しではなく、すでにオンエアや配信済みのコンテンツで、これほどまでに高いコア視聴率を取ることはなかなかできないもの。

「フジテレビは今後もたびたび、『鬼滅の刃』の総集編や一挙放送を打ち出すことができるでしょうし、その度に物凄く高い視聴率を取るはず。『鬼滅の刃』は窮地のフジテレビにあって“無敵のコンテンツ”だということをあらためて証明したのではないでしょうか」(前出の広告代理店関係者)

 アニメは世代を問わず人気で、世界にも売っていける日本を代表するコンテンツだ。だからこそ、フジテレビの清水社長もアニメ事業に注力し、投資を惜しまないつもりなのだろう。

「中居氏の問題に加え、バラエティ制作部門においては『ぽかぽか』(フジテレビ系)の総合演出を担当していたバラエティ制作部企画担当部長・鈴木善貴容疑者(44)が、オンラインカジノを常習的に利用したとして常習賭博の疑いで逮捕されるなど、まだまだトラブルが絶えませんからね。

 フジテレビ上層部は当面の間、バラエティ部門を重用していくつもりはないといいます。ですので今後、若手も含めてバラエティ部門の社員が続々と退社するような動きもあるといいますね……。ただ、フジ局内でも“バラエティ部門はおかしかった”という声も上がる状態で、解体され一新されるのは避けられないのでしょう」(前同)

「楽しくなればテレビじゃない」を掲げてきたフジテレビといえば、『笑っていいとも!』や『とんねるずのみなさんのおかげでした』、『ダウンタウンのごっつええ感じ』などバラエティのイメージが強かったものの、それは終焉を迎えたと言えそうだ。そして、清水社長が旗手となり、アニメを押し出していくテレビ局へと変貌を遂げることになりそうだ。