「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2023」の決勝戦が日本時間の3月22日にアメリカ・マイアミで行なわれ、野球日本代表・侍ジャパンはアメリカ代表と対戦。大接戦の末、日本が3-2でアメリカを下し、第2回大会以来3大会ぶりの世界一に輝いた。

 大会MVPには投打の二刀流で活躍した大谷翔平選手(28)が選出されたほか、攻守で存在感を示したラーズ・ヌートバー選手(25)は「言葉にできない。チームに入ることができて光栄だった。人生で最高の決断だと思っている。本当に感謝している」と喜びを露わにした。

「侍ジャパンの試合の注目度は抜群に高く、視聴率もとんでもないことになりました。これで王者・日テレは、今年度も平均視聴率でテレ朝に敗北することになりそうです」(制作会社関係者)

 3月9日の中国戦(TBS)の世帯視聴率は41.9%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、10日の韓国戦(TBS)は44.4%、11日のチェコ戦(テレビ朝日)は43.1%、12日のオーストラリア戦は43.2%を記録。

 16日の準々決勝・イタリア戦(テレビ朝日)の48.0%は今年の視聴率トップとなり、WBCの中継としても歴代1位となったほか、21日の準決勝・メキシコ戦(TBS)は日本時間午前8時からの試合にもかかわらず42.5%。22日の決勝戦・アメリカ戦(テレビ朝日)も42.4%というとんでもない数字をたたき出した。

「中継を担当したテレ朝とTBSの平均視聴率は爆上がり。毎年度の平均視聴率は3月末に締め切られ、4月初頭に発表されますが、WBCの“特需”も大いに影響をもたらすでしょうね」(前出の制作会社関係者)

■「WBC特需」でテレ朝が日テレを打倒か

 2021年度の世帯視聴率では、テレビ朝日がプライム帯10.3%、全日帯(6~24)7.2%で全局横並び1位、ゴールデン帯(19~22時)は10.1%で民放横並び1位を獲得した。

「テレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率では日テレが圧勝しています。一方で、最後の追い込みといった感じで熾烈な争いが巻き起こっているのが、世帯視聴率です。今やテレビマンが言う視聴率=コア視聴率となっていますが、日テレとしては外面、見え方としても“3冠王”がほしいところ。

 現状、日テレとテレ朝が世帯視聴率を巡るトップ争いを繰り広げていますが、WBCがとどめとなってテレ朝が勝利することになりそうです。2021年度に3冠王を逃してしまった日テレとしても“2022年度はなんとか……”という思いも強かったでしょうが、今では“やっちゃった……”という声が出ているといいます」(前同)