■『とれたてっ!』全国ネット化はフジテレビ&カンテレ双方にメリット

 テレビ朝日が同枠で『科捜研の女』や『相棒』などを放送してしっかりと視聴率を取っていることからも、フジテレビの再放送ドラマのズレは明確だろう。

中居正広氏(52)の女性トラブルに端を発する一連の問題で、フジテレビからは多数のスポンサーが撤退。株主総会を経て、サントリーホールディングスやロッテなどの大企業がCM出稿を再開すると表明しましたが、まだ完全には戻っていないですよね。そんな、バタバタなフジテレビにとって、系列局が2時間の枠を埋めてくれるというのは“非常にありがたい”といったところだといいますね。

 ドラマの再放送がいよいよ厳しいから新番組を制作する、となったらお金もかかりますし、月から金の帯番組ですからスタッフも大量に必要になります。その余裕は今のフジテレビにはないと。

 そして、13時50分~15時45分枠に『とれたてっ!』を放送すれば、午前中からずっと生放送でつなぐことができるというメリットもありますからね」(前出の広告代理店関係者)

 ドラマの再放送から生放送の『とれたてっ!』になれば、午前5時25分スタートの『めざましテレビ』から始まり、『サン!シャイン』→『ノンストップ!』→『ぽかぽか』→『とれたてっ!』→『Live News イット!』と生番組でつなぐことができる。

「生放送であれば、大きな災害や事件が発生した際にも急遽の対応ができ、報道機関としての役割をしっかり果たすことができるんです。フジテレビはかなり前向きに『とれたてっ!』の放送を前向きに検討しているといいますし、カンテレも自社制作の番組をより多くの視聴者に見てもらえたら嬉しいでしょう。状況はWIN-WIN。

 ただ、この秋からフジテレビでも放送が始まるかは微妙なところのようです。それは諸々の調整のための時間的問題だといいますが、現時点ではいずれフジテレビでも放送されるのは間違いないそう。『とれたてっ!』が全国ネットになったら、午後のワイドショーは、本格的に三つ巴の戦いへと突入することになりますよね」(前同)

 平日の午後帯では宮根誠司(62)MCの『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ・日本テレビ系)、石井亮次(48)MCの『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(CBCテレビ・TBS系)というライバル関係にあるワイドショーがここ数年、放送されている。

「『ミヤネ屋』と『ゴゴスマ』ももともとはそれぞれ大阪制作で関西地区、名古屋制作で東海地区を中心に放送されていたワイドショーで、大阪制作で関西地区放送から始まった『とれたてっ!』と同様です。それが全国ネットになって今では日本中で見られていますからね。

 視聴率では、数年前まで『ミヤネ屋』の一強状態が長らく続きましたが、今では『ゴゴスマ』と拮抗していて、最近では後者のほうに勢いがあるぐらいです」(同)