■第1位は、『あんぱん』今後のカギを握るのは“たっすいがー” 払拭の嵩か

1位 『あんぱん』視聴率最大3%ダウンの“強敵”が去って…“遠距離恋愛編”突入、カギを握る北村匠海・嵩の「たっすいがー(弱虫)」払拭

 7月21日から、今田美桜(28)が主演、北村匠海(27)が準主演を務めるNHK連続テレビ小説あんぱん』の第17週(~25日)が放送される。史実を踏まえると、物語はこれから“恋愛編”とも言える内容に突入すると見られ、注目を集めている――。

【以下、『あんぱん』ネタバレを含みます】

『あんぱん』は、国民的キャラクター『アンパンマン』を生んだ漫画家・やなせたかしさんと妻の小松暢(こまつ・のぶ)さん夫妻をモチーフにした作品。今田が暢さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを、北村がやなせさんをモデルにした柳井嵩を演じる。

 同作は中盤以降、第12週(6月16日~20日)までは嵩目線での太平洋戦争を描く“戦争編”、第13週(23日~27日)からは、のぶが主役に戻っての、戦後が舞台の“お仕事編”とも言える内容が展開された。

 のぶと嵩は新聞社「高知新報」就職したが、第16週(7月14日~18日)では、のぶが東京で高知出身の女性代議士、薪鉄子(まき・てつこ/戸田恵子・67)に、議員秘書にスカウトされて――という物語が描かれた。

 史実では、暢さんが「代議士の秘書になる」という理由で高知新聞社を辞めて上京し、約1年後(1947年)にそれを追う形でやなせさんも上京し、結婚している。

「今後、嵩がのぶの後を追うまでは、嵩が高知、のぶは東京の“遠距離恋愛編”が描かれると見られます。史実では1946年12月に、高知も被災する“昭和南海地震”が発生したため、それにまつわる話もあるでしょう。

 また、やなせさんと暢さんの出会いは成人後ですが、『あんぱん』では、“小学生時代からの幼馴染で昔からのぶが好きだった”という、恋愛ものとして王道の設定も追加されています。以前からの伏線などもあり、“遠距離恋愛編”は、かなり盛り上がることになるのではないでしょうか。視聴率も、”強敵“が去ったことで復活するのでは、と見られていますね」(女性誌編集者)

『あんぱん』の世帯視聴率は15~16%台を推移していたが、第14週(6月30日~7月4日)では3日連続で17%台を記録するなど右肩上がりになってきていた。

 しかし第16週では、7月16日放送回が14.8%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)で6月2日放送回以来の14%台となってしまったのだ。

「7月16日放送回は、番組最高記録である17.8%を叩き出した7月2日放送回と同じ水曜日でしたね。つまり最大で3%も数字を落としてしまったと。

 視聴率不振の原因としては、山場である“戦争編”が終わったことによる中だるみを指摘する声もあります。しかし、それ以上に明確な視聴者低下の理由として、参議院選挙の政見放送が大きな原因と言われていますね」(前出の女性誌編集者)

 通常、『あんぱん』の放送前には、『NHKニュース おはよう日本』が朝8時まで放送される。しかし、7月8日から17日までは、同月20日投開票の参議院選挙のために7時30分から政見放送が流れ、そこから『あんぱん』が放送される編成になっていたのだ。

「『おはよう日本』は世帯8%台の一方で、政見放送は視聴率は3%台。『おはよう日本』からの流れで朝ドラを見ている視聴者は多いため、選挙期間中はその視聴層が朝ドラを見なくなってしまったのではないか、それによって『あんぱん』の視聴率が落ちてしまったのでは、と見られています。《朝ドラ楽しみなのだけれど、ここ最近直前に政見放送が流れて結構キツくて》という声が、SNSにも寄せられていましたね」(前同)

 第17週からは、そんな“強敵”である政見放送も終わり、『あんぱん』も勢いを取り戻すと見られるが――、

「多くの視聴者が期待しているのは、嵩(北村)が今度こそのぶ(今田)にプロポーズできるのか、という部分ですよね。幼少期から弱虫として描かれ、現在まで何度も“たっすいがー(土佐弁で『弱虫』)”と周囲の人に怒られてきた嵩が、紆余曲折を経てついに告白を成し遂げるのでは、とは見られていますが……」(同)

 嵩(北村)は幼少期からのぶ(今田)のことが好きだったが、奥手すぎて告白することが出来ず。視聴者はおろか、劇中の人物たちからも苦言を呈されてきた。