■番組コンセプトの崩壊を不安視する声も
当初、『鉄腕DASH』は5人組グループ・TOKIOの番組として1995年にスタート。2000年に始動した『DASH村』が転機となり、現在のスタイルを確立した。
しかし、山口達也氏(53/18年5月脱退)が不祥事を起こして番組を降板。長瀬智也(46/21年3月末脱退)も芸能界引退のためにグループを脱退し、降板。番組は、城島茂(54)、国分太一(50)、松岡昌宏(48)の3人になったTOKIOと、そしてSixTONESの森本慎太郎(28)、Aぇ!groupの草間リチャード敬太(29)、なにわ男子の藤原丈一郎(29)など後輩のSTARTO社タレントたちで作られてきた。
ところが、今年6月20日、国分が“コンプライアンス上の問題行為が複数あった”として『鉄腕DASH』を降板、芸能活動を無期限休止する不祥事を起こし、同月25日にTOKIOも解散することに。城島、松岡は引き続き『鉄腕DASH』に出演しているが、同番組は“TOKIOの番組”ではなくなってしまった。そして、7月20日には番組始まって以来初となる、“TOKIOメンバーが完全に不在”の回が放送された。
「8月3日放送回でも、松岡さんが『DASH村』のコーナーに少しだけ登場しましたが、企画の大半はSixTONESの森本さんが単独で行なっていました。もともと松岡さんはドラマや舞台の仕事で『鉄腕DASH』に出られないことが多く、国分さんが抜けたことから、しっかりと稼働できるのは城島さん1人だけという状況。
しかし、『新宿DASH』や『DASH海岸』など、複数の長期プロジェクトが同時進行している番組ですから、今後も後輩タレントがメインで動く一方で、城島さん、松岡さんが不在の回は出てくると見られています」(前出の女性誌編集者)
そこで懸念されていることとは――、
「番組のコンセプトが崩れてしまうのでは、という不安の声は多いですね。『鉄腕DASH』はどのコーナーでも、“企画を立てる→壁にあたる→調べる・識者に聞く→学んで、解決をする→企画が成功する”という過程が丁寧に描かれていて、子どもたちにも見せたい教養番組のような側面も持ち合わせていましたよね。
『DASH村』の米作り企画がまさにでしょうが、後輩タレントの起用が増えた時期からは、かつては先人の知恵を借りて作業を行なっていたTOKIOが、“ベテラン”として後輩に技術を伝えていく、というスタイルになってきていましたよね」(前同)
城島や松岡があまり参加できなくなってしまうと、そうした歴史を知らないSTARTO社の若手の割合が増えてしまい、下手をしたらわちゃわちゃ番組になってしまうのでは――そうしたことを不安視している視聴者は少なくない。
《ど素人の松島の助っ人にど素人の篠塚って番組としても無理筋じゃない?鉄腕DASHって、TOKIOが困った時はしっかり専門家が出てくるところが良かったのにね。このままただのアイドル番組に成り下がるなら残念すぎる》
《「TOKIOがなにか始める→行き詰まる→専門家に聞きに行く→実践する」これがよくて評価されてきた番組でしょ…… 「ど素人の松島が助っ人にど素人の篠塚を呼ぶ」って2人でわちゃわちゃ()するので売り出していく気満々じゃん》
「今回起用されることが明らかになった篠塚さんは、小学生の頃からTOKIOが好きで、『タイプロ』でTOKIOの曲『宙船』を披露したほど。それだけに、過去の放送もよく見ており、番組のことを熟知していて、知識も入っているかもしれませんが……やはり、元TOKIOが城島さんと松岡さんの2人だけになり、番組の中身が大きく変わってしまうのでは――と心配、懸念する声は多いですね」(同)
『新宿DASH』は、国分が担当していたコーナーだった。国分の降板後も視聴率に大きな変化はないという『鉄腕DASH』だが、これからもクオリティを維持し、視聴者の心をつかみ続けられるだろうか――。