■妻夫木聡に吹いている2つの追い風
『あんぱん』に妻夫木は、元軍人の八木信太郎役で出演中。戦時中に嵩(北村)の上官として初登場し、戦後編でも7月14日放送回(第16週)から登場。ガード下での密造酒販売で生計を立てている。彼にはモデルになった人物がいるとも言われており、史実を踏まえても、終盤まで登場すると見られているのだ。
「妻夫木さん演じる八木は、戦時中、嵩が理不尽なリンチを受けないように気を回してくれたり、仲間の死を受けて戦争の虚しさに激昂したりと、多くの名場面が描かれてきました。
戦後も子どもたちに優しい笑顔で勉強を教えたり、 “俺の屋台には人生相談所って看板でも出てるか?”と呆れつつも嵩の相談に親身にのるなど、やはり“素晴らしい男”として描かれていて、『あんぱん』屈指の人気キャラクターとして活躍中。彼の名前がXでトレンド入りすることも珍しくありません」(女性誌編集者)
また、妻夫木は『あんぱん』出演の影響もあって7月28日放送の『あさイチ』(NHK)に生出演したが、そこでの姿も話題となった。
その日、『あさイチ』では「妻夫木聡がゆく もっと知りたい沖縄 戦後80年特別企画」と題した沖縄ロケのVTRが流れた。VTRでは、沖縄・佐喜眞美術館に展示されている戦争画「沖縄戦の図」を前にした妻夫木が涙。
さらに、スタジオで再度コメントを求められた際にも涙を流し、「絶対知ってなきゃいけないし忘れちゃいけないし、これからも考えていかなきゃいけない。こんなこと2度と起こしてはいけない」と語り、その熱く真剣な姿が反響を呼んだのだ。
「知らない人はいないであろうイケメン名俳優・妻夫木さんですが、ここにきてさらに注目度、人気が上がっているのは間違いないでしょう。
そんな妻夫木さんが主演を務める10月期のTBS日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』には、妻夫木さん以外にも、日本を代表する超一流俳優の1人である佐藤浩市さん(64)や、若者を中心に大人気のSnow Man・目黒蓮さん(28)、さらには演技派の超売れっ子女優や、どんな役でもこなせる変幻自在の名バイプレイヤーといった、強力な俳優陣がキャスティングされているとも言われています。
スタッフも、喜安さんと塚原さんは超一流のヒットメーカーですし、今回はJRAの全面協力もありますから、普通のドラマではあり得ないような競馬場の裏側でのロケや、迫力ある乗馬シーンなども描かれそう。多数の競馬ファンも見ることになりそうな『ザ・ロイヤルファミリー』は、妻夫木さんの代表作となるのではないでしょうか」(前出の芸能プロ関係者)
妻夫木は『ザ・ロイヤルファミリー』出演にあたって、もともと面識のあった原作の早見氏から“ぜひこの栗須という役を演じてほしい”と言われたといい、そして、「必要とされることが、本当に役者にとって幸せな瞬間なので、嬉しかったです」とオファーを受けた際の気持ちを熱く語っている。
『あんぱん』効果による人気上昇と、強力な共演陣&制作陣。妻夫木には、2つの追い風が吹いているようだ――。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。