■選曲基準の不明瞭さを指摘する声も
かつて、テレビ各局の音楽番組と旧ジャニーズ事務所の間には“親密すぎる関係”が指摘されていた。しかし、2023年10月にジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題の影響で事務所は消滅。その後、タレントのマネジメントはSTARTO社に移行したことにより、特別扱いや忖度も消えたはずだが、やはり疑問を感じる意見は出てしまうようだ。
「今回の特番『日本人を支えた80年80曲』でのSixTONESとtimeleszの選出には、2グループとも日テレとの距離感が近いことも指摘されていますね」(前出の女性誌編集者)
日本テレビは、23年間続いた『行列のできる相談所』(02年4月~25年3月末)に代わる日曜夜9時台のレギュラー番組として、4月からSixTONESの冠番組『Golden SixTONES』をスタートさせるなど、SixTONESを強く推していることで知られる。
またtimeleszも、菊池風磨(30)が7月1日から日本テレビ系のバスケットボールスペシャルキャスターに就任し、応援ソングにはtimeleszの『Steal The Show』(11月12日配信)が起用されている。
なお、SixTONESとtimelesz以外の旧ジャニーズ勢では、光GENJIの『パラダイス銀河』(1988年)、SMAPの『世界の一つだけの花』(2002年)、修二と彰の『青春アミーゴ』(2005年)、嵐の『Love so sweet』(2007年)、『Believe』(2009年)が『日本人を支えた80年80曲』に選出された。
いずれも幅広い層の間で認知されている大ヒット曲のため、SixTONESとtimeleszの楽曲のような“忖度”を指摘する声は少ない。
「特番『日本人を支えた80年80曲』では、EXILEが『Rising Sun』(2011年)、鈴木雅之さん(68)が『め組の人』(1983年)を披露するなど、本人による歌唱も多かったですよね。SixTONESとtimeleszも、同番組で歌えるから選出された可能性は高そうですが、“その年を代表する1曲”と言われると確かにちょっと……」(芸能プロ関係者)
今回の特番『昭和平成令和 日本人を支えた80年80曲』には、他にも、
《レコード大賞獲ったとか、売り上げ1位とかだったらわかるけど、どういう基準でこの年にこの1曲が選ばれたのかわからんな》
《70年代に沢田研二や西城秀樹が出てこないし、80年代に田野近(たのきんトリオ)が出てこないし、90年代に宇多田ヒカルが出てこないし、40年代に藤山一郎が出てこないのはおかしい》
など、選曲基準の不明瞭さも指摘されている。万人を納得させる「その年の1曲」を選ぶのは難しいことのようだ――。