日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが“乗った・乗りたかった”あの一台をプレイバック!

日本車の走りが急速に進歩した時代を象徴する軽スポーツ最高峰

■軽で上限の最高出力64馬力はワークスで確立

 1980年代の後半は、ターボ、4WD、4輪操舵などの機能で、日本車の走行性能が急速に向上した。この流れは軽自動車にも波及して、1985年には、2代目ミラにターボ、硬めの足まわり、エアロパーツを加えたTR-XXを追加している。この頃から軽自動車のパワー競争が激化して、1987年に登場したのがアルトワークスだ。

初代アルトワークス スズキ
ボディの向かって右端には、エキゾーストパイプが2本配置されている。エアロパーツやボディのデカールには、クルマを楽しむ雰囲気を感じる。

 エアロパーツを備えたスポーティなボディに、直列3気筒550ccのツインカム12バルブ・インタークーラー付きターボを搭載する。軽自動車では最初のツインカムターボだった。最高出力は64馬力で、排気量1L当たり116馬力のハイチューンだから加速力も抜群だ。

 足まわりの設定も専用で、動力性能に見合う安定性を発揮した。なおアルトワークスの「最高出力64馬力」は、その後に自主規制の上限値になり、40年近くを経過した今でも軽自動車のターボはすべて64馬力だ。これを超える軽自動車は存在しない。

アルトワークス インパネ
インパネの基本デザインはベース車のアルトと同じだが、オレンジ色のメーターパネル、4本スポークステアリングホイールなどがスポーティだ。
アルトワークス 前席
前席はバケット風のデザインだ。ベーシックなグレードに比べて、体をしっかりと支えるから、峠道のスポーティな走りにも適している。

 1987年に発売されたアルトワークスの中古車は、ほとんど流通していない。しかし8代目アルトで復活したワークスなら流通台数も多い。ただし中古車価格は150~170万円が中心で、新車価格の150万9840円(2WD/5MT)と同等か、それ以上になる。