■上田晋也の2年連続総合司会は“必然”だった

 2023年11月、系列局・日本海テレビ(鳥取)の元幹部社員(懲戒解雇及び書類送検済み)が14年から23年までの10年間、『24時間テレビ』のチャリティー募金から264万6020円を着服していたことが発覚。日本テレビはこの件について何度も謝罪したが、現在に至るまで批判は鳴り止まない。

 また『24時間テレビ』は、旧ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を受け、2003年のTOKIOから常態化していた旧ジャニーズありきの“メインパーソナリティー”枠を廃止し、他企画での起用も必要最小限に留めることになった。

「昨年は番組の存続自体が問われました。そんななか日テレ内では、視聴率が少々悪くても、批判が巻き起こっても“今年は何とか乗り切るしかない”という感じになり、“守りの『24時間テレビ』”とも言われました。

 ただ、本番中に“放送事故”などは絶対に起こせない状況だった。大逆風の中でもし放送事故が起きれば、さらなる猛批判は必至でしたからね。そういった意味でも、司会進行をそつなくこなせる人が求められていた。なおかつ笑いも取ってくれれば上々という事情もあって、MCとして抜群の安定感を誇る上田さんに白羽の矢が立つことになったんです。

 加えて、昨年の『24時間テレビ』の総合演出を担ったのは『しゃべくり007』(日本テレビ系)の担当者でしたからね。上田さんとはかねてから深い関係性があり、必然的に“上田さんしかいない”と総合司会に起用した、と言われています」(前出の制作会社関係者)

 そして、今年の『24時間テレビ』の総合演出は『上田と女が吠える夜』と『上田と女がDEEPに吠える夜』(ともに日本テレビ系)を手掛ける女性社員が務めた。

「彼女が『24時間テレビ』の総合演出を務めるのは今回が初めて。まだまだキャリアも浅い人物だといいますが、その状況で『上田と女が吠える夜』で一緒に仕事をし、昨年の『24時間テレビ』を見事に仕切った上田さんに総合司会をお願いするのは自然な流れですよね。そもそも、件の女性社員が25年の『24時間テレビ』の総合演出を務めることが決まった時点で、“総合司会は上田さんしかいない”と言われていましたからね。

 昨年の総合演出は『しゃべくり007』などで長らく上田さんと関係がある方。そして、今年はまだキャリアが浅い方ということもあり、両者が作る番組でメインを張る上田さんには“オファーを断る”という選択肢はなかったと言われています。

 上田さんは2年連続で総合司会を務め上げたわけですが――昨年の上田さんの司会ぶりには批判の声もありました。日テレ内では“よくやってくれた”と非常に評価が高かったといいます。ただ、今年の司会ぶりには多くの厳しい意見が出ていると……。

 さすがに3年連続の総合司会はないと関係者の間では話されていますし、上田さんとしても、そもそも自ら望んだわけではなく、“どうしても”とお願いされて受けた仕事でこれだけ批判されてしまうのはしんどいところがあるでしょう。来年、上田さんが総合司会を務めることはまずないでしょうね」(前同)

 2年連続で『24時間テレビ』の総合司会を務めたが、厳しい声も寄せられてしまった上田。来年は、誰が重責を負うことになるのだろうか。