日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが“乗った・乗りたかったあの一台をプレイバック!
高性能で燃費も優れたデートカーの優等生
■内外装は上質感と運転のしやすさを両立させた
プレリュードは若い男女が使う「デートカー」の代表だった。特に1982年に登場した2代目はその人気をさらに高めた。天井の位置は初代と同程度だが、全長は205mm、全幅は55mm拡大された。ヘッドランプは当時流行した点灯時に電動で持ち上がるリトラクタブル式だ。水平基調のデザインも含めて外観は上質で運転しやすかった。
エンジンは直列4気筒1.8Lのシングルカムだが、吸気バルブが2個、排気は1個でコンパクトなサイズと優れた吸気効率を両立させた。希薄燃焼方式のCVCCだから、高出力でありながら燃料消費量は少ない。サスペンションは前輪がダブルウィッシュボーン式、後輪はストラット式の4輪独立懸架で、走行安定性と乗り心地を高次元で調和させた。当時のホンダ車は、スポーティな走りと低燃費、安定性と快適性という具合に、相反する機能の両立を目指していた。その代表が2代目プレリュードであった。
当時では珍しい電動開閉式リトラクタブルヘッドランプを採用している。低いボンネットと優れた空力特性を生み出した。

前席の背もたれには、サイドサポートが大きく張り出している。カーブを曲がるときでも、体をしっかりと支えてくれる。

後席はトランクスルーになる。背もたれを前側へ倒すと、ワゴンのようにトランクスペースとつながり、長い荷物も積みやすい。

当時のホンダ車のインパネは、水平基調で視認性と操作性が良い。上端の位置が低く前方視界も優れていた。後方も見やすく、今のようなバックモニターがなくても安心して車庫入れができた。


販売期間が1982年から1987年と古いため、中古車の流通台数はきわめて少ない。希少性が生じて価格は200万円前後だ。老朽化に注意して選びたい。
