■島倉千代子さんの「10億円超借金トラブル」解決の立役者となったが……
1962年、ファンが投げた紙テープの芯が目に当たって失明危機になったとされる島倉さん。島倉さんは、そのときに治療した眼科医と後に恋仲に。その眼科医は島倉さんのための新しい芸能プロダクションを設立したものの、芸能界に関しては素人だったため、3億円の借金を抱えてしまったという。しかも島倉さんの実印を捺印して裏金融からも金を借りており、借金は13億円にまで膨らんでしまったとされる。
1977年、細木さんは島倉さんの借金の債権者を自身が経営するクラブに集めた。当時について島倉さんの実弟は、
《(※細木は)テーブルの上に3億円を置いて「あんたはいくら貸したんだ」「実際に借りたカネより膨らんでいるじゃないか」と詰め寄り、実際に借りた金なら払えると言って、手形とはいえ13億円にまで膨らんでいた借金を3億円でチャラにしたんです》と16年2月の『週刊新潮』(新潮社)で振り返っている。
「細木さんは島倉さんの債権者となり、興行権も細木さんに移ったんです。以後、島倉さんは細木さんの事務所所属となり、キャバレーやクラブで歌うことが増え、レコード会社関係者も細木さんが怖くて近づけなかったといいます」(前出のワイドショーデスク)
実弟は《作曲家も作詞家もビビッて、千代子に新曲を作りませんでした。細木さんへの借金は4年で2億円を返し、「あと1億返したら自由にしていいよ」と言われたので、コロムビアに泣きついた。ところが「借金の決着をつけたのは私なのに礼はないのか。1億円くらいもらっても罰は当たらないよ」と言われ、都合2億円をコロムビアに立て替えてもらった》とも明かしている。
借金返済後の島倉さんとの関係について、細木さんは2004年12月の『女性セブン』(小学館)に告白しており《お千代は借金を返し終わったとたん、事務所を移籍してしまったのよ。私にはそれ以後なんの挨拶もなく、それっきり今日にいたっているんです》と明かしていた。
恩人が亡くなった際にも線香1本上げにくることはなく、《怒り? 怒りというより、虚しい思いが残ったわね……》と吐露している。
「実弟が明かした借金額と、細木さんが語っている借金額などには差異がありますし、双方には言い分に異なる部分もある。もちろん、マネジメント側の細木さんとタレントの島倉さんとでは、同じことであっても感じ方には違いがあったでしょうからね。
Netflixドラマ『地獄に堕ちるわよ』では、17歳から66歳までの細木さんの半生を描くと監督が明かしていますが、同ドラマで島倉さんとの深層、細木さんの豪胆さや非情さなどが描かれるのかどうか、その点に多くのファン、ユーザーは注目しているようです」(前同)
戸田がどのように細木さんを演じるのか。そして10億円超の借金を抱えた島倉さんを救ったという場面、そしてその後の両者の内実は『地獄に堕ちるわよ』でしっかりと描かれるのだろうか――。