日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが“乗った・乗りたかったあの一台をプレイバック!
今のマツダ車の礎を築いたロータリーの刺激的な加速感
■リヤ側の足まわりに独自のトーコントロール機能
初代マツダRX-7は、1978年にロータリーエンジンのみを搭載する本格スポーツカーとして発売された。この走行性能をさらに高めたのが2代目だ。13B型ロータリーエンジンは、ターボと空冷式インタークーラーを装着して、最高出力は185馬力、最大トルクは25kg-mを発揮した。吹き上がりはきわめて鋭く、高回転域に達すると、シフトアップを促すブザーが鳴った。

サスペンションも注目される。後輪にはトーコントロール機能を備えたマルチリンク式が採用され、カーブに進入するときは、車両の進行方向が軽快に変わる。その後は後輪の接地性が高まり、安定してカーブを抜けられた。この積極的に車両を曲げる足まわりと、吹き上がりの活発なロータリーエンジンを融合させ、2代目RX-7は初代以上に刺激的だった。今のマツダ車はこのドライバー本位の運転感覚を根幹に置きながら安全性を高めている。
メーターパネルの中央には、速度計よりも大きなエンジン回転計が備わり、当時では珍しい配置だった。メーターの左右にスイッチが備わる。

運転席は各種の調節が可能で、着座位置が低い。ペダル配置なども最適化され、スポーツカーらしい正確な運転姿勢が得られる。

2代目RX-7は1990年代の初頭に販売を終えたので、中古車の流通台数は少ない。しかも本文の通り刺激的な運転感覚とスポーツカーらしい外観を備えるため、限られた中古車が人気を高めている。中古車価格は250~300万円に達する。
