■“中居氏・フジテレビ問題”が直撃し――

 2025年の上半期、世間を大きく揺るがした“中居氏・フジテレビ問題”。『週刊文春』(文藝春秋)などの報道で、中居氏の女性トラブルにフジテレビが関与しているという情報が飛び交うなかで、当時フジテレビ社長だった港浩一氏は1月17日に記者会見を行なった。

 ところが、その会見が中継ナシ、記者クラブ加盟メディアしか入れないという極めて閉鎖的なもので、一連の疑惑に対する明確な回答を避けるかのような内容だったため、世間からは批判の声が殺到。スポンサー企業も不満の声を上げる事態となり、同月27日、フジテレビは前代未聞の“やり直し会見”をすることに。質問無制限のなか最終的に10時間超に及ぶものになった。

 前出の民放キー局関係者は言う。

「10月10日から配信の『岡村隆史にオファーが来ました』で、岡村さんが参加したライブイベント『LAPOSTA2025』は1月27日から2月2日にかけて開催されました。告知されている内容からも伝わるように、そこでは“オカザイル”のような企画も進行していると見られます。

 そして本来なら、ライブの前後のタイミングで企画の情報解禁をして大々的に進めていくはずだったようです。しかし、同企画のもとの『めちゃイケ』を放送していたフジテレビがその時、社運を懸けた謝罪会見に臨もうという最悪すぎるタイミングで……それどころではなくなってしまったと」

 タイミングが最悪だっただけでなく、“番組関係者”の問題も……。

「『めちゃイケ』の看板企画のひとつとしてあったのが『中居&ナイナイの日本一周 ○○の旅』ですよね。つまり、フジテレビを巻き込んだ大騒動の渦中にいた中居氏も番組に関わっていたと。さらに……“中居氏・フジテレビ問題”で大きく存在が取りざたされた元編成幹部のB氏も同番組に携わっていましたよね。B氏は、中居氏と元女性アナウンサーを繋いだ存在として注目されました」(前同)

 B氏は『めちゃイケ』などフジテレビのバラエティ部門で数々のヒット番組を手掛けていた人物で、2023年6月には局の中枢である編成部長に抜擢された。ところが、“中居氏・フジテレビ問題”が勃発。その後、1月30日には人事局付となり、制作現場から離れたことも複数のメディアに報じられた。

 フジテレビの清水賢治社長(64)は、3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書を受けて、同日の会見でB氏について「関与はなかった、と報告書でも認定されています」としつつも、「ただし、他の類似事案もBはかなり出てきています。指摘されている限りですと、結構問題が多かった社員だと認識しています」と、厳正に処分する方針だと説明。

 その後、6月5日には、被害女性への非違行為(法令や就業規則などのルールに違反する行為)と過去の女性社員に対するハラスメント行為で、B氏の4段階の降格と1か月の懲戒休職の処分が発表された。さらに10月1日には現職の『コーポレート本部人事局付主任』から『コーポレート本部デジタル戦略統括室主任』への配属が発令されたとも一部で報じられた。

「『めちゃイケ』で人気企画を担っていた中居氏、そして一時期ではありますが、同番組に裏方として携わっていたB氏の関わりが言われた“中居氏・フジテレビ問題”が世を揺るがすような問題に発展するなかで、今回の企画が大手配信サービスに展開することや地上波での放送などは考えられなくなった、と言われていますね」(同)

 岡村は、2024年10月にラジオ『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にて、細部は伏せつつも「『めちゃイケ』っぽい番組」に参加していることを公表していた。

「まさに、その2か月と少し後、“中居氏・フジテレビ問題”が勃発し、『岡村隆史にオファーが来ました』は同騒動に巻き込まれる形になってしまったと……。

 ただ、逆に言うと、当初からFODで配信するだけではもったいないレベルのハイクオリティな企画が動いていたと言えるでしょう。

 公式にも《シリーズ最長の484日、足掛け3年に及ぶ完全ドキュメンタリー》と謳われていますが、時間も、お金も、出演者・制作スタッフのアツい情熱も込められた作品であるのは間違いない。第1部が全5話、11月15日から配信の第2部が全7話とボリューム感あるものになっていて、『めちゃイケ』ファンはもちろん、それ以外の人も楽しめるものになっているのではと」(同)

“地上波で見たかった”という声が多数寄せられた『めちゃイケ』の“復活”。未曾有の騒動に巻き込まれる形になってしまったようだが、同企画が多くの人に届けばいいが――。